「カンバセーショナルマーケティングの近未来」

カンバセーショナルマーケティングの近未来

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2008年10月1日(水)

火のないところに煙は立たぬ?ファン獲得型クチコミの原点

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 前回までのコラムでは、主にお祭り型のバズを狙ったクチコミマーケティングについて考えてみました。

 今回は、お祭り型については一度忘れて、ファン獲得型のクチコミマーケティングのアプローチについて考えてみたいと思います。

 以前のコラムで紹介したように、お祭り型のクチコミマーケティングは、「話題」が中心で短期間に盛り上がる傾向が強いのに対し、ファン獲得型のクチコミマーケティングは、話題よりも製品やサービスのファンが増えていく形で広がっていくパターンになります。

 ファンを着実に増やすことができれば、そのファンがまた別の利用者を増やしてくれる下地となるという意味で、こちらのアプローチは地道ながらも足腰の強い方法といえます。

 ただし、当然、ファン獲得型も万能というわけではなく、いわゆるお祭り型のバイラルマーケティング同様、向き・不向きやメリット・デメリットがあります。

●ファン獲得型はお祭り型と異なり、徐々にクチコミが広がる。1人のファンが何人の利用者を獲得してくれるかで最終的な成果は変わってくる

●ファン獲得型はお祭り型と異なり、徐々にクチコミが広がる。1人のファンが何人の利用者を獲得してくれるかで最終的な成果は変わってくる


 特にファン獲得型のアプローチに取り組む際に、重要なチェックポイントと考えられるのは下記の3点です。

■製品やサービス自体がファンに満足されているか

 このコラムでは、「ファン獲得型」という言葉を何度も使っていますが、注意したいのは単なる利用者ではなく「ファン」という言葉を使っている点です。

 単なる利用者や体験者を増やすだけでは、お祭り型のバズを生み出すことはできても、本当の意味でのファンを増やしたことにはなりません。

 ポイントとなるのは、その製品やサービスに、ファンと呼べるほど満足している顧客がいるかどうかという点です。

 もしある程度の数のファンがいる場合は、そのファンと同じようなニーズを持っている顧客がほかにもいれば、その人たちにクチコミが伝播することでファンを増やしていけるはずです。

 ただ、もしあなたの製品やサービスに、ファンと呼べるほど満足している利用者がいないのであれば、ファン獲得型のアプローチをいくら取っても、誰もクチコミしてくれない可能性があります。

 そもそも製品やサービスが誰にも満足されていないのであれば、マーケティングにお金をかけるだけ無駄かもしれません。

 その場合は、むやみにクチコミマーケティングに取り組むよりは、製品やサービス自体の魅力を強化することにエネルギーをかけた方が良策でしょう。

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著者プロフィール

徳力 基彦(とくりき・もとひこ)
アジャイルメディア・ネットワーク 代表取締役社長

徳力基彦  NTTにて法人営業やIR活動に従事した後、IT系コンサルティングファームを経て、2002年にアリエル・ネットワークに入社。ソフトウェアの企画や、ブログを活用したマーケティング活動に従事。2006年からは、ブログネットワークのアジャイルメディア・ネットワーク設立時からブロガーの一人として運営に参画し、2007年7月に取締役に就任。ネットマーケティングやネットの最新動向に関する複数の執筆・講演活動も行っている。
 個人でも「tokuriki.com」や「ワークスタイル・メモ」等の複数のブログを運営するなど、幅広い活動を行っており、著書に「デジタル・ワークスタイル」、「アルファブロガー」等がある。


このコラムについて

カンバセーショナルマーケティングの近未来

 インターネットの普及や技術の進化により、企業と利用者の関係は大きく変化しようとしています。検索技術やモバイル、動画など、めざましい技術の進化に目をうばわれがちな一方で、着実に存在感を増しているのが利用者の会話やクチコミです。インターネットを通じたマーケティングで本当に重要なのは、利用者の会話に耳を傾け、会話に参加し、一緒に考えていくことではないでしょうか?
 このコラムでは、「カンバセーショナルマーケティング」というキーワードで、利用者の会話に注目したマーケティングのあり方や可能性について考えていきたいと思います。

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