「ケータイマーケティングNEXT」

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2008年11月13日(木)

iPhoneがもたらしたケータイマーケティングの変化

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 前回は少し視点を変えて、中学生のケータイ利用事情についてインタビューをもとに書いてみました。「インタビューもの」はなかなか準備が大変だったりはするのですが、今回、評判が良かったみたいなので、また近々やってみたいと考えています。今度は、携帯電話事業者がケータイマーケティングについてどんな考えを持っているのか、インタビュー記事を掲載する予定ですので、ご期待ください。

 さて、今回は、日本ではいつの間にかあまり話題に上らなくなった感もある「iPhone」をテーマにしてみたいと思います。発売当初、話題こそ集めたものの、国内の販売台数は10万台以下といわれ、ある程度のボリュームが必要となるマーケティングの対象として注目されるということは当面ない状況かなと思います。

 一方で、そもそも「ケータイマーケティング」という取り組み自体がほぼなかったといえる欧米においては、iPhoneに対する注目度はかなり高く、広告、マーケティング関連でも面白い取り組みがたくさん出てきています。今回はその辺について紹介したいと思います。

 日本ではいまひとつ奮わないiPhoneですが、グローバルで見ると2008年7〜9月に出荷されたiPhone 3Gの出荷台数は690万台と、これまでスマートフォンでは独り勝ちだったリサーチ・イン・モーション(RIM)の「BlackBerry」の出荷台数をわずかな期間で抜き去りました。年内1000万台の累計出荷台数の見込みが達成可能になったと思われます。

 トップシェアのノキアやサムスンが年間に出荷する1億台規模の端末に比べれば規模こそまだ小さいですが、その多くがスペックの低い端末が占めていること、iPhoneがハイスペックかつ「単一機種」であることを考えると、いかにユニークな存在であるかが分かります。ケータイマーケティングに取り組む際に、いつも課題となるキャリアの違いや端末の機種の違いへの対応がなく、iPhoneに対応するだけで1000万人にリーチできるというのは“マーケティングプラットフォーム”としてのiPhoneの大きなアドバンテージになっています。

 また、アップルのマーケティングのうまさも手伝ってiPhoneはさまざまなメディアで取り上げられ続けており、「iPhoneが多数のメディアで露出(free publicity)されることによる宣伝効果は4億ドルに相当する」(米ハーバードビジネススクールのDavid Yoffie教授)というレベルまで来ています。グローバルに展開する国際ブランド企業などにとっては話題性という意味でも、マーケティングプラットフォームとして十分に取り組む価値のあるものになってきています。

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著者プロフィール

宮田 拓弥(みやた・たくや)
ジェイマジック株式会社代表取締役

宮田 拓弥

1972年神奈川県出身。1997年、早稲田大学大学院理工学研究科修了後、エンジニア、インターネットビジネスコンサルタントを経て、2002年、米国南カリフォルニア大学発のベンチャー企業、 Neven Vision,Inc.日本法人に入社。2005年、代表取締役社長に就任し、画像認識技術を活用した各種アプリケーションの開発を指揮。ボーダフォン、NTTドコモなどの携帯電話向け次世代機能として技術提供を行う(2006年8月退任)。2005年10月、ジェイマジック株式会社を設立、代表取締役に就任。"Create magic, change the world."をキーワードに、独自の画像検索プラットフォーム「SAYL」(“Search As You Like”)をベースとした、人々のライフスタイルにインパクトを与えるようなモバイル、インターネットサービスの企画・開発を行う。


このコラムについて

ケータイマーケティングNEXT

ケータイ小説、ケータイSNSの台頭など、ケータイ特有の文化がトレンドになりつつあることにとどまらず、「リアル」の分野においてもその存在感はどんどんと大きくなっており、あらゆるところで目にするQRコード、コンビニや駅にはなくてはならない存在になった非接触ICなど、マーケティングの分野においてもケータイは新しいフェーズを迎えているといえます。本コラムでは、「ケータイ×○○」ということで、様々な業界、商品とケータイと組み合わせをテーマとし、実例を中心としてマーケティングにおけるケータイ利用シーンの分析することで、マーケティングの分野におけるケータイの存在意義やこれからのケータイの持つ可能性をひもといていきたいと思います。

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