前回のコラムでは、全くの無名に近い状態から、一気に利用者を増やすことに成功したWebサービスの例として、イラストコミュニティの「pixiv」を紹介しました。
pixivの場合はスタート直後からニュースサイトで記事に取り上げられて、スタート後20日間で1万人の利用者を集めました。最初からうまくいきすぎだと思う人もいるでしょう。
そこで今回は、pixivとは異なるパターンでクチコミの伝播に成功した「iKnow!」というWebサイトの例を紹介したいと思います。
サービス開始1年で、ユーザーの総利用時間が200万時間を超えるサイトに
iKonw!は英語学習ができるコミュニティサイトです。英会話学校に通う代わりに、独学で英語を学習できるeラーニング的な機能を提供しています。
このサイトも前回のコラムで紹介したpixivと同様、まだサービス開始から1年ちょっとしか経過していない新しいサービスですが、既にこちらも30万人近いユーザーを集め、全ユーザーの総学習時間が200万時間にも達するという人気サイトです。
iKonw!を運営するセレゴ・ジャパン(東京都渋谷区)は会社の設立こそ2000年ですが、サービス開始当初、ネット上ではほぼ無名。それがサービス開始から1年でこれだけのWebサイトに成長したわけですから、そのサービスの魅力が非常に高いことはお分かりいただけるかと思います。
ただ、今回のiKonw!のケースは、前回紹介したpixivのようにサービス開始直後から利用者が殺到するような順風満帆なスタートをきったわけではありません。
今回のコラムでは、その人気がブレイクしたポイントを探ってみたいと思います。
サービス開始直後のクチコミ伝播は
iKonw!の話題を振り返ってみると、2007年10月1日のサービス開始直後には、サービスがネット上でもあまり話題になっていないことが分かります。
pixivの場合は、個人運営のサービスにもかかわらずサービス開始当日にアイティメディアが運営するニュースサイト「ITmedia」に取り上げられ、20日間で1万人の会員を集めるスタートダッシュに成功しています。
iKonw!の場合は、2007年10月〜11月の下旬にかけて話題になっている気配はそれほど無く、グーグルが提供する検索利用状況の解析ツール「Google Trends」のデータを見てもそれは明らかです。
●2007年11月末にかけてGoogleでのiKonw!の検索回数が急増しており、それ以前のデータは圏外
その後のサービスの成長を見れば、iKonw!がしかるべきターゲットには非常に愛されるサービスであり、話題を呼ぶサービスであることは証明されていますが、この10月の時点ではクチコミの伝播のボリュームがまだまだ足りなかったと想像できます。
以前の「クチコミが広がる時間を買ってファン獲得を加速させる」というコラムでも書きましたが、どんなサービスでも最初は会員1人から始まるわけですから、仮に非常に話題になるサービスだったとしても、1人が数人に紹介する程度の話題の伝播では数千人、数万人にクチコミが届くまで長い時間がかかってしまうわけです。
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NTTにて法人営業やIR活動に従事した後、IT系コンサルティングファームを経て、2002年にアリエル・ネットワークに入社。ソフトウェアの企画や、ブログを活用したマーケティング活動に従事。2006年からは、ブログネットワークのアジャイルメディア・ネットワーク設立時からブロガーの一人として運営に参画し、2007年7月に取締役に就任。ネットマーケティングやネットの最新動向に関する複数の執筆・講演活動も行っている。










