校正というと、誤字・脱字をチェックしたり、「てにをは」の修正をしたりといった作業を思い浮かべる人も多いのですが、これは間違いです。もちろん、こうした行為も校正の一つではありますが、もっと大切なことがいくつもあります。
原稿というのは、不思議なもので、書き上げたばかりのものよりも、寝かせて見直して、手直しを入れたもののほうが、はるかに出来がよくなります。「勢いで書き上げる第一稿、落ち着いて見直す第二稿」とか「ラブレターと原稿は一晩寝かせてから提出する」という言葉が、物書きの間では、よく出てきます。
もし、あなたが勢いで書き上げた第一稿を見直さず、クライアントに提出したり、Webサイト上に掲載したりしたらどうなるでしょうか? ほとんどの場合、誤字・脱字があったり、読みづらい文章があったり、間違いがあったりするでしょう。
原稿の品質向上のためには、見直す時間も考慮して、スケジュールを組み立てることが必要です。
執筆→推敲→校正の流れはマクロからミクロへという流れと同じ
文章というのは線状です。一行目は二行目のためにあり、二行目は三行目のためにあります。時間的、とでもいいましょうか。AとBを完全に同時に表現することはできず、必ずどちらかが先になります。
もつれたり、立体的であったりする考えを、一本の線にしていく行為が書くという行為です。実際に書いてみると、何が足りないのか、どこをもっとあつく書かなければいけないのか、なども見えてきます。
そのために原稿はまず書き上げることを第一とします。
次に、推敲(すいこう)です。推敲とは、文章を見直す作業です。ほんとうにこの表現でいいのか?もっと的確な表現はないか?そもそも原稿の構成として、これでいいのか?などなど、書き上げた後、その原稿を前に検討を重ねていく作業です。
推敲では、部分的な改修だけではなく、構造的変更、つまり、真ん中にあった部分を冒頭へ持っていったり、後半をすべてカットしたりするなどの、大幅な改修も行います。
こうして第二稿ができあがります。これもまた推敲して、第三稿ができあがります。この作業プロセスで、構成などの大きなところと、一文の表現方法などの小さなところの両方に目を向けるように心がけます。経済学などで、マクロとミクロという両方の視点で物事をとらえるように、文章を執筆していく上でも視点の切り替えは大切な行為です。
次はいよいよ校正作業です。
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