このコラムは、日経ネットマーケティングと「Web担当者Forum」「Markezine」各誌の編集長が、毎回同じテーマでネットマーケティングを語るコーナーです。
他誌編集長のコラムも併せてご覧ください。
・Web制作者の自己満足デザインなんて企業サイトには無意味なのさ!(Web担当者Forum)
・デザインに取りかかる前に読み返したい言葉(Markezine)
米国に端を発した世界的な金融危機。ここまで状況がひどくなり、実体経済に影響が及んでくると、消費者の購買意欲はどうしても減退する。一方では、(特に日本などの)消費者にとって、買いたいものが少なくなっているのも確か。既に日常生活を送る上では、格段の不都合も無いフェーズにある。今の時代、不景気の中でモノを買うことにしゅん巡し、一方でこれといって欲しいものも少ないといった状況にあるといえるだろう。
ここで改めて「優れたWebデザインとは?」と考えてみると、基本的にはこうした時代背景に基づいたデザイン(=つくり)が求められるのだと思う。今の時代でいえば、Webサイトにおける「出会い」や「発見」の演出を、一つのトレンドとして挙げることができそうだ。企業サイトの場合もそうだが、「モノを売る」直接的な成果が求められるEC(電子商取引)サイトの分野を見ても、そうした動きが出てきている。
企業のWebサイトの例としては、2008年9月にリニューアルした、日本マクドナルドのWebサイト(パソコン向け)が挙げられる。
同社は現在、よく来店する顧客に対しては、ケータイ向けにクーポンを配信するなどして一層の来店を促進し、売り上げ拡大などで成果を上げている。現在、配信されたクーポンをケータイ画面に映して店員に見せるだけで割引が受けられる「見せるクーポン」、さらに電子マネーによる支払いまでを可能にした「かざすクーポン」を展開。利用客の来店頻度を上げている。
こうした中で同社にとって問題なのは、なかなか来ない客、行きたいと思っていない客に、どうやって来店してもらうか。一種の新規顧客の取り込みということになる。そのための仕掛けとなったのが、今回のリニューアル後のWebサイトだ。従来はクーポン発行などにも力を入れていたが、その役割を果たす主力ツールは、今やケータイに移った。そこで今回のリニューアルでは、店に行きたいと思っていない客に、いかに行きたいと思わせるかという役割をWebサイトに担わせることになった。そのため、Webサイトのつくりも大きく変わった。
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1985年早稲田大学理工学部建築学科卒、85年リクルート入社。90年日経BP社に入社。以降、日経コミュニケーション、日経マルチメディア(後の日経ネットビジネス)の記者・副編集長、日経ニューメディア編集長(2004年)、日経コミュニケーション編集長(2006年)、日経ネットマーケティング編集長を経て、現在は日経ビジネスオンラインプロデューサー。一貫してメディア分野を担当。日本経済新聞社の「日経デジタルコア」ネット会議メンバー,経済産業省「ITによる『情報大航海時代』の情報利用を考える研究会」の分科会委員など。










