「ケータイマーケティングNEXT」

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2008年12月11日(木)

NTTドコモが考える企業のケータイマーケティング(後編)

NTTドコモ コンシューマサービス部コンテンツ担当部長の原田由佳氏

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 今回は、前回に続きNTTドコモでコンシューマサービス部コンテンツ担当部長をつとめる原田由佳氏へのインタビューです。

 前編では、2008年4月からiモード公式メニューに加わった「企業・ブランド」カテゴリーの話を中心に、企業のケータイマーケティングの現状について話をうかがいました。原田さんからお話のあった「検索はされているけど、ユーザーが期待するような企業のケータイサイトそのものが少ない」という事実はとても重要なトレンドだと思います。ケータイをマーケティングの主戦場と考える企業もまだ少ないとは思いますが、このトレンドをつかむことで他社に一歩先んじることができるというのも、また事実でしょう。

 今回は、視点を「今後」に移したいと思います。秋冬モデルで投入されたNTTドコモの新機能がマーケティングにおよぼす影響などを中心にお話をうかがいました。

企業にとって情報提供プラットフォームが大幅に拡充された秋冬モデルの新機能

宮田:いよいよ秋冬モデルが発売されましたね。今回はさまざまな新機能が追加されています。例えば、スケジュールや電話帳などのユーザー情報に合わせて情報配信をする「iコンシェル」や、検索窓や株価など複数のコンテンツを一度に表示できる「iウィジェット」など。これまでのケータイサイトやアプリケーションと異なり、企業にとって「アクセスできるユーザーの情報の深度が変わる」という意味で、ケータイマーケティングにとって重要な意味を持つと思いますが。

●秋冬モデルから追加された新機能の画面(左と中央はiコンシェル、右はiウィジェットの画面)

●秋冬モデルから追加された新機能の画面(左と中央はiコンシェル、右はiウィジェットの画面)


原田:そうですね。特に、今回提供を開始したiコンシェルは、企業が提供する各情報が「必要なときに」お客様に届くための新しいインターフェースだと考えています。使い方はとても幅広いと思いますので、企業にはぜひうまく使ってほしいプラットフォームです。ドコモとしてはこの新しいインターフェースをさらに進化させて、“ケータイならでは”をつきつめていきたいと考えています。

宮田:私は、好きなジャンルのテレビ番組の情報をスケジュールに書き込んでくれるGガイドのサービスを早速使っていますが、かなり便利ですね。自分からテレビ情報をいちいち検索するのではなく、プッシュで自分のスケジューラーに書き込んでくれるというのがいいですね。ほかにも、セール情報やアーティストの活動情報などの配信が始まっていますが、自分が欲しいと思う情報だけを自動的にケータイのスケジューラーに配信してくれるというのは、ユーザーにとって本当にいいインターフェースだと思います。また、今後ユーザーの「現在地情報」を基に情報を配信できるようになると聞いていますが、いかがでしょうか?

原田:そうですね。現時点では提供されていませんが、将来的に、お客様から了解を取った上で企業がユーザーの位置情報を活用したサービスを提供すると、さまざまな広がりが期待できると思います。

宮田:それができるとまたケータイマーケティングの姿は大きく変わりますね。

原田:変わるでしょうね。位置情報は、カスタマイズして情報を配信する上で一番分かりやすく、かつ重要なカギを握ると思います。スケジューラーや電話帳に情報を書き込むというインターフェースを一つの軸とすると、「位置情報」はもう一つの新しい軸です。ユーザーのデメリットにならない方法で、ほかの属性情報も含めて企業と共有していくというのは今後の重要なテーマになると思っています。

宮田:なるほど。中国では既に携帯電話事業者が提供するユーザーの位置情報を基にした広告配信なども始まっており、大きな効果を上げていると聞いています。「自分がどこにいるのかが公開される」と聞くとネガティブ(否定的)な印象を持つ方もいるかもしれませんが、プライバシーが確保された上であれば大きなメリットを享受できるインターフェースになり得ますよね。

原田:弊社はプラットフォーマーとして、最終的にケータイの利用者にどのようなメリットがあるか、そこから考えるようにしています。プラットフォームとアプリケーションを充実させることが私たちの役割ですので、iコンシェルのインターフェースの工夫、位置情報による情報のカスタマイズなど、タイミングを見ながらどんどん充実させています。あとは、企業の方で知恵を絞ってビジネスに結びつけるよう頑張ってもらえればと考えています。

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著者プロフィール

宮田 拓弥(みやた・たくや)
ジェイマジック株式会社代表取締役

宮田 拓弥

1972年神奈川県出身。1997年、早稲田大学大学院理工学研究科修了後、エンジニア、インターネットビジネスコンサルタントを経て、2002年、米国南カリフォルニア大学発のベンチャー企業、 Neven Vision,Inc.日本法人に入社。2005年、代表取締役社長に就任し、画像認識技術を活用した各種アプリケーションの開発を指揮。ボーダフォン、NTTドコモなどの携帯電話向け次世代機能として技術提供を行う(2006年8月退任)。2005年10月、ジェイマジック株式会社を設立、代表取締役に就任。"Create magic, change the world."をキーワードに、独自の画像検索プラットフォーム「SAYL」(“Search As You Like”)をベースとした、人々のライフスタイルにインパクトを与えるようなモバイル、インターネットサービスの企画・開発を行う。


このコラムについて

ケータイマーケティングNEXT

ケータイ小説、ケータイSNSの台頭など、ケータイ特有の文化がトレンドになりつつあることにとどまらず、「リアル」の分野においてもその存在感はどんどんと大きくなっており、あらゆるところで目にするQRコード、コンビニや駅にはなくてはならない存在になった非接触ICなど、マーケティングの分野においてもケータイは新しいフェーズを迎えているといえます。本コラムでは、「ケータイ×○○」ということで、様々な業界、商品とケータイと組み合わせをテーマとし、実例を中心としてマーケティングにおけるケータイ利用シーンの分析することで、マーケティングの分野におけるケータイの存在意義やこれからのケータイの持つ可能性をひもといていきたいと思います。

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