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2009年1月13日(火)

「2009年、企業のケータイマーケティングはどう変わるのか」−日経ネットマーケティング専門セミナー

企業のケータイサイト運営でサイト制作コストや効果検証などの課題が浮き彫りに

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写真1●「2009年、企業のケータイマーケティングはどう変わるのか」セミナーは東京・千代田区のベルサール神田で開催

写真1●「2009年、企業のケータイマーケティングはどう変わるのか」セミナーは東京・千代田区のベルサール神田で開催


 日経BP社・日経ネットマーケティングは2008年12月17日、「2009年、企業のケータイマーケティングはどう変わるのか〜ポータル、認証・決済のオープン化で変わる企業の活用術〜」と題したセミナーを、ベルサール神田(東京都千代田区)で開催した。

 総務省が2008年10月に出した「通信プラットフォーム研究会」の報告書案では、携帯通信事業者(キャリア)が一手に担ってきたポータルサイト、認証・課金サービスなどに、第三者が参入・提供できるオープン化推進の方針が打ち出された。本セミナーでは、総務省やキャリアがこのオープン化についてどう考えているか、またオープン化が企業のケータイサイトにどのような効果をもたらすのか、といったことが明らかになった。

オープン化ではコンテンツの掲載基準や個人情報の取り扱いの透明化が課題

写真2●総務省の情報通信国際戦略局情報通信政策課長の谷脇康彦氏

写真2●総務省の情報通信国際戦略局情報通信政策課長の谷脇康彦氏


 基調講演では、総務省の情報通信国際戦略局情報通信政策課長の谷脇康彦氏が「通信プラットフォームの将来像」と題して講演を行い、報告書の概要の説明、提出した狙いなどを解説した。

 谷脇氏は「ケータイはほぼ一人一台に普及しており、ある程度限られたパイを取り合うようになっている」と市場の現状を指摘。一方で、キャリアのARPU(一契約者当たりの売り上げ額)は減少傾向にある。停滞傾向にあるケータイビジネスを活性化させるには、プラットフォームや認証・課金サービスなどをオープンにした、競争環境の必要性を主張した。

 ケータイビジネスはこれまで、キャリア主導で通信回線、端末、ポータル、認証・決済などのプラットフォームを提供する、垂直統合型で市場を広げてきた。こうしたビジネスモデルを谷脇氏は「デパート型」と称し、プラットフォームや通信サービスといった企業ごとの得意分野での協業指向のビジネスモデルを「ブティック型」と称した。ケータイビジネスを次のステップに進めるためには、この二つのモデルの共存が重要になると説明。そのためにも、「キャリアが一手に担っている認証・課金のプラットフォームをオープンにしたい」(谷脇氏)と、報告書を提案した狙いを語った。

 次に一般の消費者が既に、公式サイトと一般サイトを意識せずに、両方を利用しているデータを示した。ただ、公式サイトを多く利用するユーザーからは安心して利用できるという声が多かったという。こうしたデータを踏まえつつも谷脇氏は、「今の公式サイトの掲載基準に十分な透明性はない」と指摘。公式サイトと一般サイトでのコンテンツの掲載基準や、位置情報・個人情報をどこまでCP(コンテンツプロバイダー)に提供するのか、といったことの透明化が重要になる。そういった基準の検証を通信プラットフォーム研究会で行い、2009年夏ごろには発表したいと語った。

 また、ケータイでの広告効果測定の計測手法の確立と個人情報の取り扱いについても説明した。谷脇氏は、「広告主はケータイメディアに広告を出稿しても、効果がつかみづらく、それがケータイサイトの広告収益モデルの伸びを鈍化させている」という。広告関連事業者やキャリアがニュートラルな形で話し合い、技術的、制度的課題の解決に動くベきと問題提起した。また、個人の属性、購入履歴、位置情報にひも付けてレコメンドするターゲティングは大きな可能性を秘めているが、そういった個人情報については取り扱い方を考え、意識を共有すべきだとした。その上で、個人情報を利用した情報提供について利用者の承認を得て、オプトイン・アウトを可能にすべきと説明した。

 最後に谷脇氏は、「近いうちに3.9世代といった携帯電話端末が出てくる。それに向けてオープン型の環境を作る必要がある」と締めくくった。

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著者プロフィール

中村 勇介(なかむら・ゆうすけ)

編集者・ライター
ウェブ関連雑誌の編集者、日経ネットマーケティングの記者を経て、日経デジタルマーケティングに記者として従事。「楽天と百度、中国EC事業の提携解消へ」といったスクープから、「ゼンリン子会社が作った“麻薬”のような見込み客リスト」との風変わりな必見記事、「日産に学ぶ ソーシャルメディア時代の組織改革」という特集まで手掛ける範囲は幅広い。

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