プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン(P&G)は2008年1月に、女性向けヘアケア製品「プレミアム ヴィダルサスーン」を発売した。同社はテレビCMや屋外広告、ケータイやネットコミュニティなど様々な媒体を使って複合的なプロモーションを展開。ネット上でのクチコミの派生について日経リサーチの「blogVizセンサー」を使って分析を試みた。
(こちらの記事は日経ネットマーケティング2008年5月号に収録されたものです。)

プレミアム ヴィダルサスーンの製品発売は2008年1月26日。プレス向けの発表は2007年11月20日に行われた。プレス発表の際には商品の紹介とともに歌手の安室奈美恵氏、著名な衣装スタイリストであるパトリシア・フィールド氏、ヘアスタイリストのオーランド・ピタ氏が登場する大規模なキャンペーンが発表され、2007年12月に始まったティザー広告(じらし広告)からスタートした。
P&Gによる今回のキャンペーンテーマは「リメイク」。そのため商品のターゲットである女性に絶大な人気を誇る安室氏を起用し、2008年3月12日発売の新曲「60s 70s 80s」の制作、コンセプト作りにも同社が大きくかかわった。
「ヴィダルサスーン」に関するブログ記事は2007年11月にはわずか4件だったが12月から勢いがつき、ブログ記事の投稿量を表す「露出量」は100件、ブログ記事とコメントの件数の合計となる「伝播量」は229件となった(図1)。キャンペーンが本格化し、製品の販売が始まった2008年1月には露出量が461件、伝播量が1544件と広がりを見せた。平均すると1件の記事に対して2.3件のコメントがついた計算となる。

図1 ヴィダルサスーンの「露出量」「伝播量」「密集度」のグラフ(時系列の推移)
一方、2008年2月の露出量は459件で1月と同水準を保ったが、伝播量は1243件と低下しており、購入報告に対する反応はやや落ち着いている様子がうかがえる。
発売前と発売後で話題に変化
波及度、共有濃度ともに平均以上
ブログ記事の内容や付けられたコメントを見ると、2007年12月の時点では自分のブログのプロフィール写真に安室氏の写真を使うような、熱烈なファンを中心に話題が展開しており、「(安室氏が)かわいい」「前髪パッツンのスタイルがかわいい」「(キャンペーンの一環の)ライブに行きたい」といった起用タレントへの話題が集中していた(図2)。

図2 「ヴィダルサスーン」と一緒に語られたキーワードの推移
2007年12月の製品発売前はテレビCMの話題が多いため、起用タレントに関してのコメントが多く「(発売されたら)買いたい」「使いたい」といった表現にとどまっているが、2008年1月の発売以降は「(プレミアム ヴィダルサスーンを)使った」「買った」といった表現とともに「サラサラでいい感じ」「香りが良い」などのポジティブな評価表現(ピンクの欄)が増加
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