2008年の暮れ12月14日から21日まで、ドイツ外務省の招待で「日本IT専門家とブログ・ドイツ情報旅行」に出かけるチャンスに恵まれました。光栄にも、日本を代表するIT専門家の一人ということでご指名を受けたのですが、そのきっかけは、まさに私のつたない社長ブログでした。
ある日、私の記事「10/25すみだ自転車ツアー効果:ご紹介webとブログ一覧 」に、ドイツ文化センター(ゲーテ・インスティトゥート)から、連絡依頼のコメント書き込みがあったのです。ブログのおかげで初めてのドイツ行きが実現しました。
時まさにクリスマスマーケットの季節で、どこにカメラを向けても美しいものでした。その様子は、現地でYouTubeとブログにアップしました。また「日経トップリーダー」の連載コラム:経営者のためのIT道場「デキルヤツの出張報告はYouTube×ブログで! でも紹介させていただきました。
当コラムでは、ドイツで数々のキーマンにお会いして見聞きした最新ITメディア事情について、紹介していきましょう。
第1回は、「遅れてきた伝統的新聞社のオンライン戦略」をテーマに、日本よりも一面では先を行く新聞社のネット戦略についてお伝えします。
■保守系新聞FAZのオンライン戦略が日本より先行する点とは
ドイツには三つの全国紙があり、FAZこと「Frunkfulter Allgemeine」は1949年創刊の一番保守的な新聞です。そのオンライン部門「FAZ.NET」のKai N. Pritzesheさんを訪ねました。
三大新聞と言っても、FAZは宅配33万部、街売り5万部の総発行部数38万部しかありません。フランクフルト、ベルリン、ミュンヘンを中心に世界中に配置した記者は300人(日本には1人)だそうですから、日本でいうと全国紙というより地方紙に近い規模かもしれません。( FACTA online:朝毎読日経 VS 地方紙のシェア争い)
同社がオンライン事業を始めたのは2001年。私たちのWebサイト「T-galaxy.com」が「日経インターネットアワード」をいただいたのは1997年で、そのころが日本におけるインターネットの黎明(れいめい)期でしたから、かなり遅いタイミングでのスタートだといえるでしょう。
しかし、問題はここからです。5年前に新聞とインターネットを統合して、今では日本の新聞社をしのぐスピードで新聞とネットの役割の最適化に突き進んでいるのです。
どこが、日本より進んでいるのか。
1)内容が新聞とネットで全く同じ
FAZでは、新聞に掲載されている記事と、インターネットで読める記事は、全く同じなのだそうです。
そんなの当たり前だと思われるかもしれませんが、試しに日本の新聞で紙面とネットを見比べてみてください。新聞社によっても違いますが、3割程度しか掲載していないことも少なくありません。また、見出しだけで記事の本文が読めないこともあります。
2)インターネットの方が情報が早い
今や新聞の弱点は、印刷、宅配している間のタイムラグです。FAZでは、インターネットにある情報の方が紙面よりも速くて新しいのです。例えば、オンラインでは朝6時から読めるけれど、新聞では宅配後の10時からしか読めない記事もあるそうです。
しかもインターネットでは、同じ記事でも情報を何回も更新しているとのこと。午前中に書いた記事の中身を、午後はより深めて更新するといったことを展開しているのです。
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