「カンバセーショナルマーケティングの近未来」

カンバセーショナルマーケティングの近未来

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2009年5月13日(水)

自社サイトのメディア化を顧客に手伝ってもらう方法とは?

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 前回のコラムでは、利用者の問題を解決する情報を提供する「メディア」を、企業自らが運営することで、利用者のさまざまな検索ニーズに対応したり、商品認知を間接的に高めたりする方法を紹介しました。

 ただ、前回紹介した味の素が運営している「レシピ大百科」のような大規模な情報サイトを一から構築するのは大変ですし、コストや手間もかかります。

 社内にメディアを作るノウハウもないため、同じようなアプローチを取るのは難しいと思われる方も多いかもしれません。

 そんな方に紹介したいのは、メディアを企業自身ではなく顧客、つまり製品・サービスの利用者やファンに作ってもらう方法です。

 例えば、代表的なケースとしてご紹介したいのは、花王が運営している「GO GO pika★pika MAMA」コミュニティです。


 このコミュニティは、「“初めてママのくらし応援”をテーマにこれから出産予定の方や育児に頑張っている新米ママが集うオンライン上のコミュニティサイト」として運営されているもの。つまり、出産予定の女性や、出産直後の新米ママが、お互いに自分の悩みを相談し合うことができるコミュニティとなっているわけです。

 簡単にいうと子育てをテーマにした掲示板を、花王が運営しているということ。コミュニティは赤ちゃんの生まれた月別に分かれており、育児に悩んでいる母親の情報交換を中心に据えています。

 花王が運営しているサイトですから、花王のおむつやベビー用品のプロモーションという目的は存在しているわけですが、直接的な広告はサイドバーにプレゼントの告知や製品情報サイトへのリンクが控えめに掲載しているだけです。基本的にはコミュニティの会話を企業の宣伝が邪魔しない作りになっています。

 こういったコミュニティは、企業とファンのつながりの強化であったり、ファンの可視化であったり、サポートコストの軽減であったりと、さまざまなメリットがあるわけですが、間接的に前回紹介した企業メディアと同様の効果も生み出します。

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著者プロフィール

徳力 基彦(とくりき・もとひこ)
アジャイルメディア・ネットワーク 代表取締役社長

徳力基彦  NTTにて法人営業やIR活動に従事した後、IT系コンサルティングファームを経て、2002年にアリエル・ネットワークに入社。ソフトウェアの企画や、ブログを活用したマーケティング活動に従事。2006年からは、ブログネットワークのアジャイルメディア・ネットワーク設立時からブロガーの一人として運営に参画し、2007年7月に取締役に就任。ネットマーケティングやネットの最新動向に関する複数の執筆・講演活動も行っている。
 個人でも「tokuriki.com」や「ワークスタイル・メモ」等の複数のブログを運営するなど、幅広い活動を行っており、著書に「デジタル・ワークスタイル」、「アルファブロガー」等がある。


このコラムについて

カンバセーショナルマーケティングの近未来

 インターネットの普及や技術の進化により、企業と利用者の関係は大きく変化しようとしています。検索技術やモバイル、動画など、めざましい技術の進化に目をうばわれがちな一方で、着実に存在感を増しているのが利用者の会話やクチコミです。インターネットを通じたマーケティングで本当に重要なのは、利用者の会話に耳を傾け、会話に参加し、一緒に考えていくことではないでしょうか?
 このコラムでは、「カンバセーショナルマーケティング」というキーワードで、利用者の会話に注目したマーケティングのあり方や可能性について考えていきたいと思います。

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