「イベント開催には、大きな組織とお金が要る」
「今どき人もスポンサーも集まらないし、ネットやマスメディアで注目を浴びるのも難しい」
そう思ってやりたいことがあっても諦めかけている読者も多いかもしれません。
しかし、今年も6月1日から巡回展が始まったJMAA(ジャイラ・メディアアート・アクト)チャリティTシャツアート展のイベント会場を見れば、それが間違いだと気付くでしょう。
これは、身近なアート=Tシャツを通じて社会貢献をしようというイベントです。さまざまなNPO法人の活動を応援するために、心あるクリエーターがスポンサー企業と共にアートTシャツを提供し、共感した法人や個人がTシャツを購入するというものです。アートを通じて、通常は出会うことのない人や企業が出会い、それぞれの活動を発表しあって相互理解を深める交流の場でもあります。
JMAAチャリティTシャツアート展は、4年前に、一人のクリエーター竹本明子さんの熱い思いが発端となって、ネット発信とクチコミから始まりました。
まずは、日本イラストレーション協会(JILLA=ジャイラ)のクリエーター仲間が参加と協力をしてくれました。やがて、それに共鳴した、スポンサー企業・NPO法人・官公庁・ブログ読者などの応援が集まって少しずつ形になっていきました。
そして今では、全国で巡回展や関連イベントが開催され、Webサイトや参加クリエーターのブログへのアクセスも急増しています。ネットや会場でのTシャツ売り上げも増えて、NPO法人などへのチャリティにもさらに貢献できるようになったのです。
JMAAチャリティTシャツアート展に、なぜ多くの共感が集まり、イベントが大きくなっていくのでしょうか?
そこには、次世代の経営者やマーケティング担当者が参考にすべき、多くの示唆(しさ)が含まれているのです。その成功要因10カ条を見てみましょう。
1.熱いビジョナリー、社会的起業家なくして成功なし
新しいイベントが軌道に乗るには最低3年はかかります。その間は、想定していなかった障害や、人に言えない苦労がつきまとい、金銭的にも精神的にも「持ち出し」になることが少なくないでしょう。
この「割に合わない仕事」を引き受け、耐え抜き、乗り切るためには、損得を抜きにした「熱い思い」と「社会的使命感」が欠かせません。単なる商品PRのイベントを、広告代理店やイベント事業者が“こなす”のとは、けた違いの情熱が必要なのです。
主催者の竹本明子さんに初めてお会いしたとき、夢見るビジョナリー、社会的起業家の人たちが持つ、特有の情熱とピュアな思いを感じずにはいられませんでした。
既に、イタリア・フィレンツェの美術展「ビエンナーレ」で日本人初の入賞を果たすなど個人的な成功を収めていた竹本さんには、あえてこのイベントに奔走する理由もなかったはずです。
しかし、彼女には「アートを通じて、何か社会に貢献したい」「クリエーターに発表機会と社会に役立つ実感を提供したい」という強烈な思いがありました。それは、本業が忙しい中でも奔走している、JMAAの中心スタッフ、誉田哲朗さん、Keith鈴木公明さんはじめ、スタッフのみなさんにも共通したエナジーでした。
すなわち、知情意の「意」こそが、それを持った熱き発起人こそが、新しいイベントを軌道に乗せるには欠かせないのです。
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