「ユーザーの心をつかむWeb文章術」

ユーザーの心をつかむWeb文章術

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2009年6月29日(月)

誰にどう伝えるか?10秒で読み手を引き込む

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 「コミュニケーション」という言葉を辞書で調べると、「人間が互いに意思・感情・思考を伝達し合うこと。言語・文字その他視覚・聴覚に訴える身振り・表情・声などの手段によって行う」とあります(大辞林 第二版)。

 この手段の中で、言語・文字というのは1つの道を進むものです。音楽は様々な楽器の重なり合いを同時に聴覚で受け取りますし、ビジュアル的な表現、例えばグラフィックやデザインなどを見れば、人は一度に様々な情報を受け取ることができます。

 ところが、言語・文字というのは順を追って読み進めていくものです。そこで、レトリックのようなものが発達しました。これは、以前の記事(Web文章作法(上):ユーザーはそもそも文章なんて読みたくないと思っている)で説明した文章の構成術よりも、ミクロ的で、局所的な話題の流れの組み立て方です。修辞法、修辞学ともいいます。

 この手法があることで、言語・文字は一度にまとめて情報を与えられない代わりに、文章全体で雰囲気・空気をつくりだしたり、人の心を深く、強く動かしたりする力を与えられているといっても過言ではありません。

 米オバマ大統領の演説などは、レトリックのテクニックを活用しています。これについては後述しますが、あなたの周りにもいませんか? いいことを言っているのに、感じの悪い言い方をするので、誰も耳を傾けないような人。

 本来は「何が言われているか」に集中することが重要なのに、私たちはしばしば「どう言われているか」に気を奪われ、受け止め方を変えてしまいます。

 「やれ」とか「しろ」などと命令口調で言われれば、絶対やってやるもんかと、へそを曲げるのに対して、「していただけないかしら」などと猫なで声で頼まれると、言われた以上のことまでしてしまったりする。

 言い方、書き方。ちょっと変えるだけで、あなた自身のキャラクターや文章に対する評価は急上昇するかもしれません。それが、レトリックです。

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著者プロフィール

中村祐介
エヌプラス 代表取締役

中村祐介

日経BP社の記者職を経てエヌプラスを設立。ソニーやグーグル、KDDI(au)、二期リゾートなど多数の企業のマーケティングやブランディング、Web、PR、イベントなどのコンサルティングやプランニングに携わる。ビジネス書、小説、翻訳書の執筆などの創作活動を行うほか、講演活動も行う。プライベートではRIA(Rich Internet Application)コンソーシアムの運営委員や、自由大学の教授、日本冒険作家クラブに所属するなど、多種多様な活動を行う。Blogは「中村祐介のコミュニケーション戦略メモ」。近著に「ユーマネー」。


このコラムについて

ユーザーの心をつかむWeb文章術

雑誌・テレビと比べて、インターネット広告の出稿量は増え続ける一方です。デザイン面においても、大手の広告会社や広告制作会社がかかわるようになり、そのクリエーティブを評価するアワードなども、活況を呈しています。
しかし、文章やコピー表現となると、紙媒体などと比べて、まだまだ改善する余地は多くあります。SEO(検索エンジン最適化)を中心テーマとしたライティングテクニックなどは大量に本が出版され、インターネット上でも販売されているケースが見受けられますが、それと、ここでいう文章・コピー表現はまったく別モノです。
いくらSEO対策を行ったり、広告を用いたりしてユーザーに自身のWebページにアクセスしてもらうことがかなったとしても、そこに魅力的なメッセージがこめられていなければ、意味がありません。パソコンやケータイなどを使い、コンテンツを見ているユーザーの気持ちをつかむ文章表現が加わることで、初めて、ユーザーに愛されるコンテンツとなり得ます。
このコラムでは「ユーザーの心をつかむ文章術」というキーワードで、ターゲットとなる「人間」の「心」を動かす文章のあり方や、可能性について考えていきたいと思います。

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