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2009年7月3日(金)

第77回:「キットメール」、カンヌグランプリで日本のメディアは変わるか?

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 既にご存じと思いますが、そのまま郵便で送れるキットカット、「キットメール」のキャンペーンが、先日のカンヌ国際広告祭で、メディア部門グランプリを獲得しました。担当している私としては、かなりの驚きでした(紹介ページ)。

 昨年のユニクロ「UNIQLOCK」のサイバー部門グランプリをはじめ、古くはカップヌードルの「Hungry!」のCMなどが、日本作品としてグランプリを受賞しています。

 以前にも、キットメールのことはこのコラムでもご紹介したので、簡単にお話ししますが、郵便で送れる定型サイズ(普通のキットカットよりもかなり大きい)に変えたキットカット。片面に住所、氏名を書き、片面にメッセージが書き込めるもので、もちろん中身もちゃんと入っています。

●キットメール

●キットメール


 これを考え始めたのが、郵政民営化が決定した2007年。このチャンスを生かせないかと、いつものようにJWTジャパンのチームキットカットが集まり、ブレストを開始。ウエハース・チョコレートであるキットカットと郵便局という、縁もゆかりもない2つをどう結び付けるか、これが難題でした。

 みなさんもご存じのように、無関係と思えるものを結びつける価値を見つけることが、アイデアの基本。携帯電話とカメラ、テレビゲームと運動など挙げれば枚挙にいとまがありません。

 既に、キットカットは受験生のお守りとして不動の位置を獲得しています。持っているだけで、受験のストレスが少し軽減され、前向きになれるという情緒的な価値が浸透していると言っていいでしょう。

 それでも受験生や家族に限られているし、チャネルも広がったとはいえ、まだまだコンビニやスーパーがメーンです。

 コミュニケーションのメディアという点で言っても、マス広告は最小限。「個」にコンタクトするいろいろな施策からPRへという手法を使って成功を収めてきていますが、これ以上の効果はなかなか難しいところに来ていました。

 だからこそ、アイデアが必要なのですが。

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著者プロフィール

関橋 英作(せきはし・えいさく)

関橋 英作 マーケティング・コミュニケーション・ユニットMUSB
青森県生まれ。
外資系広告代理店JWTでコピーライターから副社長までを歴任。ハーゲンダッツ、キットカット、デビアス・ダイヤモンド、NOVA英会話学校など、数多くのブランドを担当。その多くを、トップブランドに導き、ギャラクシー賞グランプリをはじめ、NYADC賞、ACC賞など数多く受賞した。特にキットカットにおいては、クリエイティブの斬新さに加え、ビジネスの結果を出さなければ受賞できないAME賞(アジア・マーケティング・イフェクティブ賞)を2年連続グランプリの快挙。アジアマーケットナンバーワンを勝ち得た。また、日本メンタルヘルス協会公認心理カウンセラーを取得。消費者インサイトを深く洞察する。女子美術大学・拓殖大学非常勤講師。


このコラムについて

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メール・マーケティングに始まり、アフィリエイト、検索連動型広告、コンテンツ連動型広告、動画広告にRSS広告などなど実に多彩な発展を遂げているネットマーケティング。こうした広告のプラットフォームが次々と登場することは喜ばしい半面、企業は踊らされがちになります。本来、マーケティングとは何だったか?これを忘れそうになったときに皆様を原点に引き戻す、そういうコラムを目指しています。テクノロジーがどれだけ進化したとしても、マーケティングの原点はいつの日も変わらないのですから。

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