もうすぐ衆議院総選挙の投票日ですが、今回の選挙はさまざまな点で歴史に残るでしょう。いまだにインターネットでの選挙運動が認められていないネット政治後進国の日本においてさえ、政党も政治家も「ネット通信簿」の猛威を少なからず体感することになるからです。
1996年にネット通販を始めた時から、インターネット社会の帰結の一つは「ネット通信簿社会」ではないかと、私は直感しておりました。
ネット通信簿といっても、特別な通信簿が1つあるわけではありません。誰もがインターネットを通じて、情報を裏表なく無料で簡便に得られて、各種の比較検討サイトやクチコミサイトの閲覧までできることで、あらゆる主体に対する評価が見られるようになる。みんなでネット通信簿を作り、見られる状態になるということです。
当コラムでは、来るべき「政治家ネット通信簿」時代において、主張や政策はさておき、どのような情報発信や回答をすれば、支持を得られるかを考えます。 もちろん、特定の政党を応援するつもりはありません。1人でも多くの政治家と有権者が、ネットを通じて政治に積極参加するようになってほしいという願いで書きました。
まずはメーカーや流通業がネット通信簿にさらされた
私たちも含め、メーカーや流通業にとって、いまや「ネット通信簿」での評価は生命線です。
何かを買おうとしている生活者は、「どの商品がいいか」について販売者からの一方通行の情報のみならず、専門家の評価、ユーザーのクチコミ、Q&Aサイトも参考にしながら、「どこで買えば安いか」「どこのサービスが良いか」を価格比較サイトも参照して、自宅にいながらにして購入するわけです。
さらに、購入後、大いに満足したり、不満を抱えたりしたら、自分の意見もネットに書き込み、お気に入り商品のアフィリエイト=販売代理人にもなることもあります。
通信販売がコンビニや百貨店の売り上げを抜いたという衝撃的な事実の背景には、ネット通信簿という「暗黙の集団評価システム」の存在があるわけです。
ネット通信簿を使う人が増えると、一般的な日用品などについては誰よりもコストパフォーマンスや利便性の高い大規模な販売者やメーカーに集中し、特殊な用途品や趣味的なニッチ商品についてはある人にとって価値のあるようなこだわりの販売者やメーカーに集中します。
いずれにせよ、中途半端な普通のサプライヤーは淘汰されてしまう可能性が高いといえます。
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