「米国ネットマーケティング茶話」

米国ネットマーケティング茶話

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2009年10月5日(月)

「Twitter」ブームのリアリティチェック3
マーケティング戦略の必須媒体となったソーシャルメディア

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100億ドルの評価を得たTwitterは、1億ドルの投資を獲得

 マーケティングとITの専門イベント「ad:tech Tokyo」のパネリストとして出席するために2009年9月に来日しましたが、前回の日本出張の時と同様に多くの方からソーシャルメディア、特にマイクロブログサービス「Twitter」やSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)「Facebook」の米国企業のマーケティング活用に関する質問を受けました。

 米国に戻り、最新のデータで企業のソーシャルメディア活用の状況を確認している中、9月24日に、米ツイッターは評価額100億ドル(1兆円)をもとに、7社から1億ドル(100億円:1円=100円で換算)の投資を受けるというニュースが飛び込んできました。米ウォール・ストリート・ジャーナルの記事によれば、Twitterの価値は、Facebookの評価額1500億ドル(15兆円)を基に算出されたようです。

 Facebookはすでに3億人のユーザーを持っており、Twitterは2009年末までに2500万人のユーザーを持つと推定されています。Twitterは明確なビジネスモデルがまだ確定されていない中で、こうした巨額な評価額が査定されており、まさにカリフォルニアのゴールドラッシュを夢見る「Forty-niners(フォーティナイナーズ:1849年ゴールドラッシュに群がった人々を指す言葉」さながらの動きに、インターネットビジネスの速さ、すごさ、そして恐ろしさを痛感します。

広告への受容度が高いTwitterユーザー

 こうした巨額の資金を投資する企業を勇気付けるかのように、Twitter関連の興味深いデータも出てきています。米調査会社インタープレットが8月に実施した調査によれば、Twitterのユーザーは、Twitter以外のソーシャルメディアを使うユーザーよりも多彩なやり方で、2倍も企業やブランドとエンゲージしているという結果が出たそうです。調査によると、およそ24%のTwitterユーザーが、製品のレビューや評価をTwitter上でしていると回答。また、企業概要のページを訪問する比率は、Twitterユーザーが20%に対して、非Twitterユーザーは11%。広告のクリックに関しては、Twitterユーザーが20%で、非Twitterユーザーは9%と、広告に対して受容度が高いことが示唆されています。

 このTwitterユーザーの広告受容度の高さを説明するものとして、以下のような要素が挙げられます。

・以前からFacebookや「MySpace」などの通常のSNSの広告はCTR(クリック率)が低いと指摘されています。これは、ユーザーがソーシャルメディアによって得られる経験を広告に邪魔されたくないという心理が働くからです。そのため、通常のSNSではユーザーが広告に直接反応する可能性は低くなります。

・Twitterでは、ほかのソーシャルネットワークのサイト上で行なわれている、写真にコメントをしたり、ほかの人とチャットしたり、ゲームを楽しむといった活動に時間を使わないため、簡単にクリックしてサイトを離れるということが起きています。

・Twitterは、目的地というよりは、情報の流れの中の1つなので、ユーザーは、サイトへのリンクも使って情報を共有しています。そのために現在では毎月何億というクリックが創出されています。

 これ以外にも9月に発表された米ペンステートの調査によれば、Tweet(投稿)のおよそ20%に 特定のブランドや製品に関する情報や反応が含まれているというデータもあり、今回の1億ドルの投資は、こうした広告受容の高いTwitterユーザーへの期待を込めて、高い評価が与えられたとも考えられます。

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著者プロフィール

大柴 ひさみ(おおしば・ひさみ)

大柴 ひさみJaM Japan Marketing LLC代表。日米のマーケティング・ビジネスを橋渡し米国シリコンバレーで、日米のマーケティング・ビジネスのファシリテイターとして、戦略の開発実施・調査分析などのコンサルティング・サービスを提供するJaM Japan Marketing LLCの創設者/パートナー。日本の広告代理店の電通ヤングアンドビルカム、米国広告代理店マッキャン・エリクソンを経て、20年間に渡る日米間のビジネス経験を生かして、1998年にJaM Japan Marketingを設立。「Peer to Peer」(P2P)、「WOM」(Word of Mouth)などを活用した最新のマーケティング手法に注目したサービスを提供している。
ブログ「ひさみをめぐる冒険」を執筆中。本ウェブでは以前「米国ネットの“ざわめき”を聴く」を連載した。

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このコラムについて

米国ネットマーケティング茶話

米国の金融危機に端を発した、世界的不況の真っただ中に立たされた米国企業はこの 状況下でどのようなネットマーケティングを展開しているのか。 このコラムでは、 米国在住の著者が米国ネットマーケティングのトレンドをコラム形式で、マーケッ ターとしての立場だけではなく、米国在住の一般消費者の視点も加味しながら紹介し ていきます。

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