「カンバセーショナルマーケティングの近未来」

カンバセーショナルマーケティングの近未来

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2009年12月16日(水)

オンライン記事の影響力はどう計測する?

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 前回のコラムでは、AISASの「Interest(興味)」に関するマーケティング活動の確認作業として、「PRやクチコミの記事経由でサイトに訪れた数」を1つの指標にする方法を紹介しました。

 今回は、より具体的に1つひとつの記事について、考えてみましょう。

 前回も書きましたが、記事経由でのアクセスというのは通常、下記の3段階のプロセスに分かれます。

●記事からの誘導のイメージ

 つまり、各メディアの読者が企業サイトにたどり着くまでには2段階の壁があるわけです。

 まず、一般的にはニュースサイトやブログのトップページから個別の記事を見たり、検索結果や、RSSリーダー、「Twitter」のタイムラインなどから記事の件名を見たりして、そのリンクをクリックするというのが最初の壁です。

 当然、興味を持っていない話題であればクリックしてくれませんから、記事を読んでもらう際に記事のタイトルや掲載位置など様々な要素が影響することになります。

 それを乗り越えて記事に来てくれた人ですから、企業にとって重要なターゲットであることは間違いないでしょう。

 ただ、記事を読んだといっても、そのまま企業サイトに到達してくれるとは限りません。記事を読んだ後に、記事中や記事下などにある企業サイトへのリンクをクリックする、というのが2番目の壁です。

 記事の内容次第ですが、一般的には、記事を読んでから企業サイトへのリンクをクリックする人の方が少ないでしょう。ここでもまた何割かの読者が脱落することになりますから、実は記事経由でアクセスしてきた利用者というのは、AISASのステップをかなり進んでいるターゲットである、というのが前回のコラムのポイントでした。

 ここで注意していただきたいのは、サイトへの流入数が多い記事が必ずしも企業にとって最も良い記事とは限らないという点です。

 例えば、サイトにアクセスしてきた人が100人だった記事と、50人だった記事があったとします。人数的に見れば前者のほうが価値があるように見えますが、実際にサイトにアクセスしてきた後の行動を分析すると、前者はほとんどがすぐにサイトを離脱してしまい、後者は長くサイトを滞留してくれているというケースは意外にあります。

 サイトにアクセスしてきた段階での情報量や、記事での紹介のされ方により、読者のイメージしているものと企業サイトの情報がずれていると、利用者がすぐにサイトを去ってしまう理由になるわけです。また、記事が掲載されていたニュースサイトやブログの読者属性によっても、その後の行動パターンが大きく変わるケースもあります。

 これらの行動については、サイトの滞在時間や直帰率、またいくつかコンバージョンを測定できる要素を設定し、記事ごとの成果を測定することで分析ができますので、細かく見てみることをお勧めします。

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著者プロフィール

徳力 基彦(とくりき・もとひこ)
アジャイルメディア・ネットワーク 代表取締役社長

徳力基彦  NTTにて法人営業やIR活動に従事した後、IT系コンサルティングファームを経て、2002年にアリエル・ネットワークに入社。ソフトウェアの企画や、ブログを活用したマーケティング活動に従事。2006年からは、ブログネットワークのアジャイルメディア・ネットワーク設立時からブロガーの一人として運営に参画し、2007年7月に取締役に就任。ネットマーケティングやネットの最新動向に関する複数の執筆・講演活動も行っている。
 個人でも「tokuriki.com」や「ワークスタイル・メモ」等の複数のブログを運営するなど、幅広い活動を行っており、著書に「デジタル・ワークスタイル」、「アルファブロガー」等がある。


このコラムについて

カンバセーショナルマーケティングの近未来

 インターネットの普及や技術の進化により、企業と利用者の関係は大きく変化しようとしています。検索技術やモバイル、動画など、めざましい技術の進化に目をうばわれがちな一方で、着実に存在感を増しているのが利用者の会話やクチコミです。インターネットを通じたマーケティングで本当に重要なのは、利用者の会話に耳を傾け、会話に参加し、一緒に考えていくことではないでしょうか?
 このコラムでは、「カンバセーショナルマーケティング」というキーワードで、利用者の会話に注目したマーケティングのあり方や可能性について考えていきたいと思います。

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