このコラムは、日経ネットマーケティン グと「Web担当者 Forum」「Markezine」 「ASCII.jp Web Professional」各誌の編集長 が、毎回共通のテーマでネットマーケティングを語るコーナー です。
今回ASCII.jpのWeb Professionalが合流して4サイト連動コラムになりました! そして今年最後となる第12回のテーマは「2009年、印象に残ったヒトモノコト」です。
他誌編集長のコラムも併せてご覧ください。
・MarkeZine読者から今年最も反響があった記事とは?
編集部は浮き足立っている場合じゃないと反省(Markezine)
・ネット業界にも広がっていた麻薬の影響(Web担当者Forum)
・ガンダムがザクより強い理由とGoogleの真の目的(ASCII.jp Web Professional)
今年最後のお題は、「2009年、印象に残ったヒトモノコト」。思い起こすと、いろいろと大きな動きがあったが、そのうち1つとなると、やはりソーシャルメディアの隆盛だろう。
SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)では、日本最大手のミクシィが運営する「mixi」が成長を続け、今やユーザー数は約1800万人、月間PVは約160億に達した。ディー・エヌ・エーの「モバゲータウン」、グリーの「GREE」もゲームを中心に成長を続けている。そうした中でミクシィは、2009年8月に外部企業や個人がアプリケーションを開発してmixi上で提供できる「mixiアプリ」の本格展開を開始。国内大手SNSとしては初めてプラットフォームのオープン化に踏み切った。そうしてmixiアプリとしてソーシャルゲームなどが続々と登場。また、アメリカンファミリー生命保険会社(アフラック)やナイキジャパン、日本たばこ産業(JT)などの多くの企業のプロモーション活用も進んだ。
さらに2009年、日本でもミニグログサービス「Twitter」がブレークした。今や数百万人規模のアクセスユーザーを抱えるようになり、企業のマーケティング面でも、デル日本法人や福助、大和ハウス工業など多くの企業が活用を開始。さらに、ミクシィが「mixiボイス」を、サイバーエージェントが「Amebaなう」を開始するなど、日本の事業者各社によるミニブログ分野への参入も相次いでいる。
こうした新サービスやソーシャルメディア上でのアプリの登場により、消費者のネット接触時間も増え続けている。例えば、パソコン版mixiの月間平均滞在時間は、mixiアプリの本格展開によって以前の約2倍に増えたという。博報堂DYメディアパートナーズの「メディア定点調査2009」によると、1日当たりのネット接触時間(パソコン経由の週平均)は2006年の56.6分から、2009年初めには67.6分に増加した。その後のミニブログやmixiアプリによるソーシャルゲームなどの登場によって、ネット接触時間はさらに増えていると考えられる。従来のマスメディアが消費者の時間をネットに奪われる格好になっていて、こうした傾向は若い世代ほど顕著だ。
ここまで消費者の生活様式が変わり始めると、もはや企業のマーケッターもソーシャルメディアなどへの対応は避けて通れない。2009年はそれが確実になった年といえるだろう。12月3日に開催されたグーグル主催のイベント「Google Business Day」のキーノートセッションでも、米ノースウェスタン大学名誉教授のドン・シュルツ氏が一方通行型のマーケティングは通用しなくなったと強調。ソーシャルメディアなどにおいて「消費者との積極的な対話が重要になる」と指摘した。
今後もこの流れは加速し、後戻りすることはないと考えられる。シュルツ氏が指摘するように、企業のマーケッターは「消費者の声に耳を傾けて、どういうニーズがあるのか、どういう問題を抱えていて、それを解決するにはどうすればいいのか、といったソリューションを考えていかなければならない」。さらに、新たなトレンドも見据えておく必要がありそうだ。
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1985年早稲田大学理工学部建築学科卒、85年リクルート入社。90年日経BP社に入社。以降、日経コミュニケーション、日経マルチメディア(後の日経ネットビジネス)の記者・副編集長、日経ニューメディア編集長(2004年)、日経コミュニケーション編集長(2006年)、日経ネットマーケティング編集長を経て、現在は日経ビジネスオンラインプロデューサー。一貫してメディア分野を担当。日本経済新聞社の「日経デジタルコア」ネット会議メンバー,経済産業省「ITによる『情報大航海時代』の情報利用を考える研究会」の分科会委員など。










