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第31回:2010年はソーシャルアプリとスマートフォンに注目

2010年1月14日 木曜日     渡辺 健太郎

Keywords ケータイ  クチコミ  リッチメディア 

 明けましておめでとうございます。2010年の1回目の更新ということで今回は2010年のネットサービスの展望について考えてみたいと思います。私はソーシャルアプリとスマートフォンの2分野に注目しています。

日本のソーシャルアプリ市場は、2010年に立ち上がるか

 ネットマーケティングの関連業界で働いている人に「2010年に注目するサービスは何か」という質問をすると、ほとんどの人は「ソーシャルアプリ」と答えるのではないでしょうか。本コラムでも2009年には何度も取り上げたソーシャルアプリですが、2010年はいよいよ日本のソーシャルアプリ市場が立ち上がる年だと考えています。

 注目されるソーシャルアプリですが、提供元のビジネスモデルとしては、ユーザーから直接お金を徴収する課金モデルと、ソーシャルアプリ上の広告モデルの2つが挙げられます。ではこれらのビジネスモデルが生み出す市場規模は、どれくらいなのでしょうか?

 ソーシャルアプリメーカー最大手でロンドンに本拠地を置く英プレイフィッシュの共同創業者であるSebastien de Halleux氏は、昨年9月の「フィナンシャル・タイムズUK」の記事で、現在のソーシャルゲーム市場は年間1000億円くらいだと語っています。

 一方の国内市場はどうでしょうか。2009年に宮崎県で行われたネット企業の経営者らが集うイベント「Infinity Ventures Summit」(インフィニティ・ベンチャーズ・サミット)で、ミクシィの笠原社長が「課金で200億円、広告で200億円程度の市場になるのではないか」と発言。一方、ディー・エヌ・エーが自社で開発した4つのモバゲータウン向けアプリの1カ月の売り上げが3億円を超えているとの発表もありました。ソーシャルアプリ市場のもつ高いポテンシャルを感じる内容でした。

 プレイフィッシュは「Facebook」や「MySpace」などのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)上でソーシャルアプリを展開しており、インストール数は合計1億5000万回、月間アクティブ・ユーザーは6000万人と発表しています。同社は2009年には、ゲーム大手の米エレクトロニック・アーツに2億7500万ドルの現金と2500万ドル相当の自社株で買収されました。このほかにもFacebookで人気No.1の「FarmVille」など数多くの人気ソーシャルアプリを持つ米ジンガのように、ソーシャルアプリの専門会社が事業を拡大しつつあります。

 日本国内のソーシャルアプリ市場は、まだ黎明(れいめい)期にありますが、参加プレーヤーは今後、短期間でかなりの数に上りそうです。2010年には、日本版プレイフィッシュや日本版ジンガと呼ばれるような成功企業が誕生するのではないでしょうか。

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このコラムについて

誰に、いつ、どこで、どうやってターゲティングするのか。その選択を正しく行う、つまりターゲティングの正解を知っていれば、釣堀で魚を釣るように簡単に魚が釣れる。欲しがっている人、潜在的なニーズを持っている人に的確に情報を伝えることができるようになればいいな、というのが多くのマーケティング担当者の思いだ。「釣堀マーケティング」という理想的な状況を作りだすためのヒントになるマーケティング全般の考え方、世の中の身近な事例、具体的なターゲティング手法などを、このコラムでは綴っていく。さまざまなターゲティング手法を知って、うまく使いこなすことが、今後のマーケティングでは必要となり、成功のカギとなる。

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著者プロフィール

渡辺 健太郎(わたなべ・けんたろう)

渡辺 健太郎

1974年宮城県出身。1997年東邦大学理学部情報科学科卒業後、大塚商会を経て、1999年にインターネット広告代理業やインターネットメディア事業を展開するサイバーエージェントへ入社。1999年7月には、大阪支社を立ち上げるとともに支社長を務める。その後、2005年7月からは責任者として「アメブロ」の立ち上げを担当。2006年12月サイバーエージェント取締役に就任。現在は株式会社マイクロアド代表取締役として、行動ターゲティングやコンテンツ連動型などの広告テクノロジーを開発・運営し、アドネットワーク事業「MicroAd(マイクロアド)」を展開する。

行動ターゲティング、ブログ広告、リターゲティングのマイクロアド