「米国ネットマーケティング茶話」

米国ネットマーケティング茶話

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2010年2月1日(月)

ソーシャルマーケティングのキーワードは「社会貢献」

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 2010年1月12日に起こったハイチ大地震の被害は死者20万人、負傷者25万人、家屋喪失者150万人と推定されています。その大地震において、ミニブログサービス「Twitter」やSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)「Facebook」といったソーシャルメディアが、いかにグローバルに人々の情報収集と「call-to-action」(行動を起こす)ための重要な役割を果たしたかを痛切に感じています。特に最近は、「オンライン上のCNN」と呼ばれるほどにまで成長したTwitterが地震発生の直後に、その特性である(ユーザーの書き込みによる)瞬時の速さで「グローバル・サイレン」ともいえるほどの警報を世界に鳴らしました。

ソーシャルメディアが情報のハブとなりハイチ救済の巨大なWOMを創出

 米国のソーシャルメディア関連の調査会社シスモスによれば、1月12日から14日の3日間で「Haiti」(ハイチ)あるいは「Red Cross」(赤十字)というキーワードを含むTweet(Twitterに投稿すること)は230万件に上り、そのうちの59%がRetweet(投稿をTwitterに転載すること)であったと分析しています。

 米国では、ケータイで指定のメールアドレスに「HAITI to 90999」のテキストメッセージを送ることで、10ドル(1000円:1ドル=100円で換算、以下同じ)を赤十字に寄付でき、その金額は個人の電話料金に加算されて請求されます。Tweetの中には、赤十字にケータイ経由で寄付するための「90999」を含んだTweetが18万9024件あり、いかに多くの人たちがTwitterを使って(寄付を呼びかける)「WOM」(Word of Mouth:クチコミ)をしていたかを示しています。また、 1月15日の米ニールセンのブログに関するポータルサイト「BlogPulse.com」のデータでは、ハイチ大地震に関するブログへの投稿は全体の3%を占めたという結果が出ています。

ケータイのテキストメッセージのみで800万ドルの寄付が集まる

 「DailyFinance」の記事によれば、地震発生翌日の1月13日、米国の赤十字にはケータイのテキストメッセージによって300万ドル(3億円)の寄付が集まりました。この金額は、災害時の1日当たりのケータイによる寄付では過去最高となりました。過去の災害時の1日当たりのケータイによる寄付では、2004年12月のインドネシアの津波の時が20万ドル(2000万円)、2005年8月のハリケーン「カトリーナ」の時は40万ドル(4000万円)でしたが、今回はそれらを大幅に上回る記録です。

 米ベライゾン・ワイヤレス、米Tモバイル、米AT&Tといった各携帯電話会社はこのテキストメッセージにかかった通信料金は請求しないと表明しており、ケータイがアクションを起こすためのツールとして、ますます個人の生活に根付いていることを証明しています。 1月15日には、ホワイトハウスも赤十字も、テキストメッセージによるハイチ救済寄付が800万ドル(8億円)を超えたとTweetしており、まさにそのスピードと影響力の大きさを実感しています。

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著者プロフィール

大柴 ひさみ(おおしば・ひさみ)

大柴 ひさみJaM Japan Marketing LLC代表。日米のマーケティング・ビジネスを橋渡し米国シリコンバレーで、日米のマーケティング・ビジネスのファシリテイターとして、戦略の開発実施・調査分析などのコンサルティング・サービスを提供するJaM Japan Marketing LLCの創設者/パートナー。日本の広告代理店の電通ヤングアンドビルカム、米国広告代理店マッキャン・エリクソンを経て、20年間に渡る日米間のビジネス経験を生かして、1998年にJaM Japan Marketingを設立。「Peer to Peer」(P2P)、「WOM」(Word of Mouth)などを活用した最新のマーケティング手法に注目したサービスを提供している。
ブログ「ひさみをめぐる冒険」を執筆中。本ウェブでは以前「米国ネットの“ざわめき”を聴く」を連載した。


このコラムについて

米国ネットマーケティング茶話

米国の金融危機に端を発した、世界的不況の真っただ中に立たされた米国企業はこの 状況下でどのようなネットマーケティングを展開しているのか。 このコラムでは、 米国在住の著者が米国ネットマーケティングのトレンドをコラム形式で、マーケッ ターとしての立場だけではなく、米国在住の一般消費者の視点も加味しながら紹介し ていきます。

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