「きょうはうれしくて仕方がない。それは、決算説明会をTwitterとUstreamで実況中継することができるからだ」。2月2日の決算説明会の壇上で、ソフトバンクの孫正義社長は、このように発言しました。
Ustreamとは、インターネットを利用したライブ動画の配信サービス。ユーザー登録をすればライブ動画の配信を無料で行うことができ、これまでにも各種イベントの模様をリアルタイムで中継する取り組みが行われてきました。ユーザーは動画を見ながらTwitterでつぶやきを投稿し、その投稿を一覧することもできます。ソフトバンクは、2月2日にその運営企業の米ユーストリームへの出資を発表すると共に、このサービスを決算説明会のライブ中継に活用したのです。
この決算説明会のライブ中継を視聴した人は6000人程度になったようです。会場にいなくてもオンラインでリアルタイムに説明会を視聴でき、さらにそれについての感想をリアルタイムにTwitterでつぶやくことができるというこの決算説明会は、企業が活用するメディアが新しい時代に入ったことを伝える最高のプレゼンテーションの場にもなったのでした。
個人でライブ中継を実現できるUstream
2004年くらいから始まったいわゆる“Web2.0ブーム”の中で、ブログやSNSが注目を集め、さらに最近ではTwitterの利用者も増えてきました。これらのツールとテレビや新聞など従来型のメディアの大きな違いは、「誰にでも情報発信できること」と「情報の双方向性」です。UstreamもTwitterなどもこうした特徴を備えており、孫社長が決算説明会でUstreamを活用したことは、それを分りやすく表しています。
この説明会で孫社長はユーストリームへの出資についても説明しました。そのとき、Ustreamについて、次のような説明をしています。「Ustreamの何がそんなにすごいのか。これまでの地上波のテレビは、電波帯域から局の数も限られていて、送信のための大きな設備を持つなど、重装備になってしまう。しかし、Ustreamは一般のすべての人がメディアとしての発信する能力を持つことができる」。
ブログやTwitterは、文字情報において個人がメディアを持つことを可能にしました。続いてSNSの登場によりその情報を流通させるための人的つながりの情報網が生まれました。そして孫社長の説明にある通り、Ustreamによって個人が映像をライブ配信できる“個人テレビ局”が実現できるようになったのです。
ユーストリームは2007年の3月に米国で設立された会社です。2009年の12月時点の会員数は全世界で5000万人を超えました。オバマ米大統領の就任演説を中継して380万人が視聴したことは、大きな話題になりました。
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