電子書籍の話題が増えてきています。書籍の売り上げが落ち続ける中、これが活路となるのか、さらなる脅威となるのか、業界が注目するところなのでしょう。
音楽市場ではCDが売れなくなりましたが、インターネット配信は伸びています。これと同じような流れになっていくのではないかというのが、多くの人の意見ですし、僕も同感です。
出版も音楽も本当にもうからないのか?
音楽業界も、出版業界も、本当にもうからなくなったのでしょうか?
両業界とも先行投資型ビジネスです。可能性を秘めたミュージシャンや著者(ネタ)を探り当て、投資をし、ヒットを飛ばすことで回収をする。出版業界にフォーカスを当ててみると、本は出版社→印刷会社→取次→書店という流れで読者に届きます。
出版社のビジネスの変化を考える上で、注目すべきは取次の役割です。出版社と書店の間に存在する取次は、大手・老舗の出版社に対して多くの優遇措置を施しています。例えば、本が届いた時点で入金をしてくれる、などです。
一方、新興の出版社はこうした仕組みに参加することができません。逆に、返品を見越した一定費用を先に取次に支払うなどの制度があるくらいです。このため新興の出版社では、書店に直接営業をして注文を取るという形式をとっているところもあります。
しかし、需要が右肩下がりになり、取次も優遇措置がとれなくなってきました。
結果として、残るのはこうした流通インフラの優位性だけに頼ってビジネスをしていた者ではなく、あくまで読者のニーズを見極め、支持される本を作り出す者になります。こうなってくると、老舗も新興も関係ありません。どれだけ支持されるのかというシンプルな構図になっていきます。プロダクトアウトから、生活者が求める商品を仕入れて流通させるという、マーケットインの流れになっているだけの話なのです。
コンテンツがイノベーションを起こす
先日、「IDEA HACKS!」をはじめとするハックシリーズの著者の小山龍介さんとランチをしたら、彼が「今まではインフラがイノベーションを起こしてきた。でも、これ(出版)はコンテンツがイノベーションを起こす」と話していました。本質をとらえた言葉だと思います。
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