「今、最も熱いネットサービスは何でしょうか?」。そんな質問を業界の人に聞いてみたら、多くの人が「グルーポン系サービス(クーポンの共同購入サービス)」と答えるのではないでしょうか。実際、ここ数カ月で数多くのグルーポン系サイトが立ち上がり、各社からは増資のリリースが相次いで発表されるなど、昔のドットコムブームのような盛り上がりを見せています。直近では、フリーペーパー最大手のリクルートまでも参入を表明。ネットベンチャーから大企業まで入り乱れる激戦マーケットとなりました。
このように現在日本で盛り上がっているクーポン共同購入サービスは、2008年11月に米国で誕生した「グルーポン」がモデルになっています。創業2年で売り上げが年間300億円超という驚異的なスピードで成長したこのサイトの大成功が日本での共同クーポンの立ち上げラッシュの原点になっています。
米グルーポンのサービスはシンプルです。地域ごとに毎日1つの割引クーポンを24時間以内に販売するという仕組みです。クーポンはそれぞれに規定人数が設定されており、その人数に満たないと取引は成立しません。クーポンに申し込んだユーザーは、規定人数に達しないとディスカウントされたクーポンを手に入れることができないので、友人などに案内したくなります。こうして案内された人は、別の人に案内するなどクチコミで利用が広がります。
クーポンの話題が広がることで、クーポンを使う人以外にもクチコミの波及効果が期待できます。その結果、プロモーションに活用できるということで企業の関心を集め、新しい販促の仕組みとして利用が急速に広がりました。
しかし共同購入というサービス自体は、決して新しいものではありません。ではなぜグルーポンはこれほどの成功を収めたのでしょうか。
まず理由の1つとして挙げられるのは、24時間以内に販売するというスピード感です。以前から類似サービスはありましたが、申し込み期限が1週間程度かかるものもありました。これではクーポンを入手できるかどうか、結果が分かるまでの時間が長すぎて、大多数のユーザーの支持を得られなかったのです。
TwitterやSNSの「Facebook」などのソーシャルメディアの隆盛により、グルーポンなどのクーポン共同購入サービスは、24時間以内という短い時間で情報がバイラルに広がり規定人数を超える集客を実現できるようになりました。全く同じサービスをソーシャルメディアがこれほど一般化していない時代にリリースしても、同じような成功は難しかったのではないかと思います。
もう1つの成功要因は、地域限定クーポンに特化したことです。確かにユーザーがこのサービスに魅力を感じる一番の点は激安であることです。しかし、全国に展開する商材を中小企業がこのサービスを使って提供しても、大手のサイト以上のディスカウントをして提供することは、難しいでしょう。地域限定にしたことで、地元の飲食店の割引など地域独自のクーポンを紹介しやすくなり、集客力の強大な大手との競合を避けることが可能になったのです。その結果、参加企業の数も増え、にぎわいを増すことにつながりました。
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