ユニクロが社内公用語を英語にすると発表。楽天も続き、この流れが加速しそうです。ブログやTwitterをはじめ、いろんな場所でこの議論が白熱。賛否入り交じっての論争が続いています。
私がこのニュースを聞いて思ったことは、何でこんなことをマスコミが一斉に取り上げるの?という疑問でした。今更、英語をビジネスで使うことがどうして珍しいのか。ユニクロはすでに海外進出を果たしているし、当然、使っているに決まっている。それなのにニュースにしたのは、ユニクロが典型的な日本企業だから? 不況時代に元気な企業だから? それとも、グローバル化の終焉(しゅうえん)期にあえて英語を公用語にしたことへのやゆでしょうか。
これには日本人の持つ、英語&グローバル・コンプレックスの背景があるかもしれません。何しろ、アジア圏での英語力はほぼ最下位。昨秋の米ハーバード大学入学者を見てみると、中国人約300人、韓国人約200人に対して、日本人はたった1人。海外への興味が薄れたのか、面倒なことへの挑戦心がなくなったのか、意欲の減退が顕著です。とはいえ、ユニクロや楽天は国内でのビジネスだけでは立ち行かなくなってきたので、グローバル展開を明確にしたと言うことなのでしょう。
私は外資系が超珍しかった70年代に、外資系企業で働き始めましたから、「英語」を仕事に使うことの意味はよく分かっています。その後、外資系も増えましたから、公用語にまでなっていなくても社内やクライアントに対して英語を使うのは、それほど特別なことではないという印象しかありません。社内の外国人相手なら当然英語だし、クライアントも同様。会議、企画書、レポートなども英語のことが多く、相手に合わせて英語を使うという意味では、当たり前のことです。それをあえて、公用語と宣言すると言うことは、英語が苦手な社員が多いという裏返しでしょう。マスコミを使ってプレッシャーをかけたのかな、と勘ぐりたくなってしまいます。
しかし、このことが大きな波紋を呼んだのは事実。そのいくつかを挙げてみると、「英語ができるだけで、ほかの能力が勝っている社員より出世するのはどうか?」「外国人の採用が増え、日本人の雇用が減る?」「第2外国語では、深い思考ができない!」「多様性という本来のグローバリズムを見失う!」「日本の文化や価値が失われる!」などです。
私もこういった意見には同意します。でもそれ以上に思うのは、英語ができるから仕事ができる、とは限らないということ。外資系企業では、当然、帰国子女が多いのですが、その人たちが必ずしも優秀とは言えないという事実です。英語は流ちょうなのに、外国人上司からあまり尊重されない。チャットは得意だけれど、マーケットのことがよくわからない。ぶれない信念が感じられない。といった人たちが結構いたのです。
もちろん、素晴らしい人物もいました。でも、そういう人に限って、英語ができるというより、物事をいろんな視点から判断できる懐の深さがありましたね。ですから、外国人に合わせるというより、外国人の方がその人の意見に一目置く感じで、カッコ良かったのを覚えています。
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