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スタッフ力の膨大な浪費

経営陣を守るために若手が“労役”提供

2011年7月6日(水)

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「そんな回答で納得すると思っているのか!」

「常務は引っ込め。社長が答えろ!」

 いきり立つ株主、守勢に回る経営陣。今年も企業の株主総会がピークを迎え、馴染みの風景が全国で繰り広げられた。だが、冒頭のやり取りは株主総会の本番ではなく、「リハーサル」だ。ある大手鉄道会社の若手社員はこう話す。「毎年総会前になると生きのいい若手社員が“特殊株主”役として指名されます。この日だけは無礼講で、普段は雲の上の存在の役員にどんな失礼なことを言ってもいいことになっています」。

 同社の株主総会リハーサルは計3回。3回目にはホテルにしつらえた実際の会場に社長や会長を含めた全役員が出向き、本番さながらの攻防が繰り広げられるのだという。「なるべく想定から外れた質問をしろ。どんな失礼なことを言っても査定には関係ない」。こう保証されて、若手社員は日ごろの鬱憤を晴らすのだ。

日本企業は株主総会に膨大な労力を費やす(トヨタ自動車の株主総会)

 某大手家電メーカーでは、「株主総会支援システム」という機器が使われている。壇上に並んだ役員の席にはそれぞれモニターが設置されていて、株主からの質問にどう対応すればいいか指示が出るのだ。

 例えば株主から「配当を引き上げろ」という質問が出たとする。議長席のモニターには「この回答は○○常務へ」と指示が出る。議長が「では財務担当の○○常務に答えさせます」と回答を振ると、○○常務のモニターには事前に用意された想定問答集から引っ張ってきた模範解答が表示される、というわけだ。

 回答者を指示したり、模範解答を表示させたりしているのは別室にいる裏方部隊だ。もちろん株主からは見えないが、別室には回線がつながっており、会場の様子が手に取るようにわかる。この家電大手の場合、裏方を務めているのは法務部や総務部、IR室など総勢30人。顧問弁護士も待機しているという。

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「スタッフ力の膨大な浪費」の著者

小板橋太郎

小板橋太郎(こいたばし・たろう)

前日経ビジネス編集委員兼副編集長

1991年立教大学文学部史学科卒、日本経済新聞社入社。整理部、社会部、産業部などを経て2011年から日経ビジネス編集委員。現在は日本経済新聞社企画報道部デスク

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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