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「中国のくしゃみ」に要警戒

企業業績、下期回復に不透明感

  • 阿部 貴浩

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2011年7月15日(金)

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 製造業を担当する記者として、3月以降、震災からの復旧が最も大きなテーマだった。

 生産を一刻も早く正常化することが、何よりも優先される事柄だったからだ。しかし、ふと気付けば、企業から中国景気が話題に持ち出されることが増えてきた。中国の成長は、これからも続くのか。その言葉の向こうには、企業がいち早く感じ取った中国市場の変調が隠されていた。

 世界経済をけん引してきた中国経済に危うさが漂い始めている。強まるインフレ懸念を押さえ込もうと金融当局は度重なる利上げで金融引き締めに懸命だ。現時点ではインフレが沈静化する兆しは見えていないばかりか、利上げの副産物として不動産開発が冷え込み、自動車や家電などの耐久消費財の販売が鈍化している。中国を収益源とする多くの日本企業にも影響は出ており、建設機械などの受注に急ブレーキがかかっている。東日本大震災で生産に大きなダメージを受けた企業は、年後半からの増産で業績の挽回を期している。巨大な消費市場である中国の景気が減速すれば、企業の下期回復シナリオに水を差す可能性が高まっている。

 「当社の規模なら中国市場で十分に受け入れられると信じているが・・」と話すのは富士重工業の吉永泰之社長だ。7月6日に発表した2016年3月期までの中期経営計画では、最終年度の新車販売台数を90万台と前期に比べ4割の大幅な増加を目指している。その成否のカギを握るのは中国だ。計画最終年度には中国の販売台数は18万台と3倍に伸ばす計画だ。

金利上昇、新車販売に影響も

 中国は急速なモータリゼーションの広がりで、いまや米国を抜き世界最大の自動車市場だ。2010年の世界需要約7200万台のうち、約1800万台と25%を占めている。富士重工が目指す18万台はシェアで見れば1%。これまで通りに市場が成長を続ければ、目標の達成は、それほど高いハードルではないように見える。

 ただし、足元で中国の新車販売は減速している。5月は前年同月比で4%減と前年実績を下回った。震災で日本からの部品輸出が減少するなど供給能力が不足している面はあるが、中国政府の購入補助策の打ち切りで需要自体が減少しているとの見方もある。さらに富士重工を悩ませるのは今年に入って3度目となる金利の引き上げだ。同社は高級車路線で中国市場を開拓するのが基本戦略。ただでさえ購入者の資金負担は重いのに、金利が高くなればローンやリースを使った実質的な負担額は一段と重くなる。ある幹部は「金利上昇が販売に影響するかもしれない」とため息をつく。

コメント1件コメント/レビュー

中国マーケットに対しては、流通在庫の調整に動いているところもあると聞く。ユーロ圏の財政破綻、資源投機インフレなどの背景に対し、米国の財政赤字の許容限度がどの程度に落着くのか?中国の財政バブルの行方など膨らみ続けたリスクに関する気がかりな材料が多いことは確かだ。(2011/07/15)

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中国マーケットに対しては、流通在庫の調整に動いているところもあると聞く。ユーロ圏の財政破綻、資源投機インフレなどの背景に対し、米国の財政赤字の許容限度がどの程度に落着くのか?中国の財政バブルの行方など膨らみ続けたリスクに関する気がかりな材料が多いことは確かだ。(2011/07/15)

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