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「イノベーション」を目標にするな

英アームの躍進に見る儲かる仕組み作り

2011年8月11日(木)

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 「イノベーション」――。日本語で「技術革新」などと訳されるこの言葉を聞くたびに、いつもモヤモヤしたものを感じていた。この言葉が良く使われる文脈をざっくり言うと、下記のようなものだ。

 「少子高齢化による人口減少や産業空洞化、市場の成熟化などで日本経済(企業)は苦境に陥っている。でも、日本企業にはまだ技術力やモノ作りの力など、優れたところがたくさんある。そうした優位性を生かしてイノベーションを起こす。(イノベーティブな)製品を開発し、世の中に提供していかなければならない」。

 経営者へのインタビューでこうしたコメントを聞く機会は、これまで何度もあった。人生経験豊富で優秀、かつはるかに年上の人物にそう言われると、思わず納得してしまう。だが、後から考えてみると、どうもピンとこないのだ。所詮は一介のサラリーマンである筆者としては、やはり自分が現場にいて経営陣や上司から「イノベーティブな製品を作れ」と言われたらどうするかを考えてしまう。そして途方にくれる。「毎日一生懸命頑張っているし、できるならもうやってるよ。だいたいイノベーションというけど、一体どうすればいいんだ」。メーカー勤務の友人が、酒を飲みながらこんな愚痴をこぼすのを聞いたこともある。

日本は100年前の英国?

 ところが最近、経営者が発するイノベーションなる言葉を、違和感なく受け入れられる経験をした。

英アームホールディングスのチューダー・ブラウン社長(撮影:永川智子)

 「日本を見ていると100年前の英国に重なります。英国の製造業は競争力を失い、いくつかの産業は崩壊しました。日本企業は依然として素晴らしいモノ作りの力を持っているのは間違いないが、他国も努力を続けて差が縮まってきて、それを利益に結びつけにくくなっている。この状況を打破するには、よりイノベーションを意識する必要があるでしょう」。

 こう語ったのは英アームホールディングスのチューダー・ブラウン社長だ。冒頭のイノベーション論と同じような内容と思われるかもしれないが、なぜこの発言を違和感なく聞けたのかを理解していただくために、アームという企業について少し説明したい。

コメント4件コメント/レビュー

記者さんの意気込みを感じる良い記事でした。「イノベーション」に限らず、安易な言い回しで思考を停止させないようにせねば、と感じました。(2011/08/11)

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「「イノベーション」を目標にするな」の著者

広岡 延隆

広岡 延隆(ひろおか・のぶたか)

日経ビジネス記者

日経コンピュータ編集部、日本経済新聞産業部出向を経て2010年4月から日経ビジネス編集部。現在は自動車など製造業を担当している。これまでIT、電機、音楽・ゲーム、自動車、製薬産業などを取材してきた。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

記者さんの意気込みを感じる良い記事でした。「イノベーション」に限らず、安易な言い回しで思考を停止させないようにせねば、と感じました。(2011/08/11)

イノベーションが技術革新だけのことじゃないのは、シュンペーターが100年前に言っていたと思いますが。。。(2011/08/11)

3Dなんて誰も求めてないものを売りにしてる時点でイノベーションも何もないですよ旧DSと互換性はあるとはいえ、DSのゲームは画面が小さくなるし値段が1万円も高くなった『DS』を買うかどうか1秒で判断できる事でしょう。(2011/08/11)

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三品 和広 神戸大学教授