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あなたの会社、「ゾンビ化」してません?

「共感」できない制度の悲劇

2011年9月9日(金)

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 東日本大震災から半年が経とうとしている。連日報道されている通り、被災地の復興はなかなか進んでいない。

 そんな窮状に、さらにもう1つの障害が出てきている。

「共感」なくして、行動なし

 宮城県は9月6日、南三陸や気仙沼など県内で被災した6地域(気仙沼市、南三陸町、女川町、東松島市、名取市、山元町)の建築制限を2カ月延長すると発表した。復興に際して、今後の震災や津波に対応できる新たな街づくりをするため、勝手に建物を建てないよう建築を制限している。この期限は9月11日までのはずだったが、2カ月伸びて11月10日(東松島市は10月31日)になってしまった。

 その理由を、県の担当者は「関係市町村が進める都市計画がまとまりきっていない」と市町村に語った。一方、気仙沼市長は会見で、「再三、要請しているにもかかわらず、政府から支援の中身が発表されていない」と胸のうちを明かした。

 こうした責任の押し付け合いのような論争で、最も被害を被るのは、町の再建を望んでいる地元の被災者だ。

 気仙沼や南三陸は水産業で栄えた町。町の復興には、水揚げした魚を加工する工場や施設が不可欠だが、建築制限がかかっている以上、建て直すことすらできない。「このままでは、雇用が生まれず人が町から消えてしまう」。地元の水産加工会社の社長は一向に進まない復興に苛立ちを隠さない。

 国と県、市町村、そして住民。この4階層が、「復興したい」という意識こそ持っているものの、それぞれの立場を主張し合うだけで、まとまりがない。

 復興に向けた予算を確保したり法律を整備したりしても、それが活用されなければ意味がない。みんながそれぞれに危機意識を持ち、解決に向けて行動したいと思っているが、動けない。

 これは、「共感」がないからではないか。復興という1つの目的に向かって、その道筋を共有し、お互いが助け合ってゴールを目指す――。共感なくして、行動は起きないだろう。

 同じことを、復興とは違う場面でも感じたことがあった。企業における「制度の活用」だ。

 日経ビジネス8月1日号で、「元気が出る!すごい制度100」という特集を組み、取材・執筆にあたった。

 「嫌な顧客とは取引を止めていい」(中里スプリング)

 「新卒最終面接は顧客が担当」(ニッコウトラベル)

 「あえて繁盛店は作らない」(西松屋チェーン)

 「新人は1年間海外で自由に学ぶ」(矢崎総業)

 「自己研鑽のための書籍は、社長がすべてポケットマネーで買ってくれる」(南富士産業)

 一般常識の真逆を行くような面白い制度を導入する企業を100社取り上げ、高い反響を呼んだ。特集の取材を通じ、なぜ制度にきちんと血が通っているのか、逆にうまく活用できない企業との差は何なのかが気になった。

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「あなたの会社、「ゾンビ化」してません?」の著者

白壁 達久

白壁 達久(しらかべ・たつひさ)

日経ビジネス記者

2002年関西大学経済学部卒業後、日経BP社に入社。日経ビジネス、日経ビジネスアソシエを経て、2015年から香港支局長としてアジア全体をカバーする。2016年8月から日経ビジネス記者に。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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