「記者の眼」

あの食品成分が放射線の影響抑える?

ラクトフェリンの効果を見つけた研究者に聞いた

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2011年9月27日(火)

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 原発事故以降、放射線による体への悪影響を気にする人が急増している。先日、記者が都内で電車に乗っていると、後ろから「東京の周りにも放射能(物質)が結構降ってるらしいよ。(身を守るには)どうしたらいいんだろ」との声が聞こえてきた。振り返ると、3人組の女子高校生が真剣な顔で話している最中だった。目に見えない放射線に対するこのような“漠とした恐怖感”は、老若男女を問わないものだとあらためて感じさせる出来事だった。

 「安全だ、心配ない」を繰り返してきた行政の発表とは裏腹に、東北や関東のあちらこちらで土壌から高い濃度の放射性物質が検出されたとのニュースをいまだによく目にする。何か自分で身を守る方法はないものか、そんな思いが強くなるのも仕方ないところだろう。私事で恐縮だが、ごく最近、身内に子が生まれた。成人に比べて乳幼児や子供は放射線への感受性が強い。幼い子を持つ親にとっても、放射線の影響は大変気になるところだ。

ラクトフェリンで放射線を防護?

 日常生活の範囲で放射線の影響を抑える方法はないものか。本誌取材のかたわら色々と調べていたところ、ある取材先から、生乳などに含まれる「ラクトフェリン」に放射線の影響を和らげる働きがあるとの話を耳にした。

 その話の出所はいったいどこか。さらに調べてみると、独立行政法人である放射線医学総合研究所の過去の研究に行き当たった。2006年11月に同研究所が発表した、「牛乳などに含まれるラクトフェリンに放射線防護効果を確認」との研究成果だ。マウスを用いた実験で、ラクトフェリンに放射線被ばく障害を防護する顕著な効果があることが確認されたという。現在でも同研究所のサイト内にあるプレス発表のページで、その要旨を読むことができる。

 ラクトフェリンなら、現在は乳製品やサプリメントなどの食品として流通しており、日常生活に取り入れることも難しくはない。早速、詳しい話を聞こうと同研究所に取材を申し込んだが、当時この研究を行っていた研究者は大半が既に別の機関に移っているとのこと。そこで後日、研究を主導していた西村義一氏の現在の所属先である財団法人・放射線影響協会にあらためて連絡し、幸いにも西村氏に話を聞くことができた。

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著者プロフィール

小谷 真幸(こだに・まさき)

日経ビジネス記者。日経ホーム出版社(現日経BP社)入社後、日経トレンディ、日経マネー、日本経済新聞社・証券部を経て、2011年4月より日経ビジネス編集部に在籍。



このコラムについて

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日経ビジネスに在籍する30人以上の記者が、日々の取材で得た情報を基に、独自の視点で執筆するコラムです。原則平日毎日の公開になります。

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