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「土のう」が「do-nou」になる日

究極のローテク技術が世界を救う

2011年10月24日(月)

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 現在、世界中でさまざまな団体が開発途上国の援助にあらゆる形で携わっている。しかしそのうちのいくつが、10年、20年と続いているだろうか。

 開発援助というものは、最新の設備、技術をただ現地に持っていけば済むという簡単なものではない。提供した設備や技術を生かし、応用していくマンパワーがなければいくら素晴らしいものとて無用の長物になってしまうだろう。開発援助で一番大切なのは「根付く」すなわち持続性である。多くの援助は資金的な問題、人繰りの問題でプロジェクトの時間が限られている。限られた時間で現地の人に技術供与し、一人前のプロジェクト後継者になってもらうのはなかなか難しいことだ。結果、世界のあちこちで「中途半端な支援」の遺産が残ってしまう。

 「開発途上国の問題は、現地に適したやり方で、そこに住む人自身が解決していく」ことの実現を目指すNPO法人がある。京都大学大学院工学研究科教授、木村亮氏が2005年に立ち上げ、理事長を務める「道普請人」だ。

 木村氏は1993年にJICA(独立行政法人国際協力機構)専門家としてケニアに赴任して以来、工学者として開発途上国の人々の幸せに貢献するにはどのようなアプローチをとることができるか考えた。その後10年間で15回にわたる現地訪問や活動を通してたどりついたアイデアで「道普請人」を立ち上げた。

 そのアイディアとは、「土のう」を積み上げることで道を固め道路を整備する方法だ。布袋の中に土砂を詰めて用いる土木資材「土のう」は、シンプルながら強い耐荷力を持つ。水や土砂の移動を妨げることができることから、日本では昔から水害時の応急対策や土木工事全般に使われてきた。

 例えば、雨季になると水が溜まって車が通れなくなるような未舗装道路を、土のうを使って補強する。50センチ四方の土のう袋に砂利をつめて並べ、木槌でたたいて固める。その上から土をかぶせ、水を逃がす側溝を作れば「舗装」の完成だ。

 この工法は、コスト面でも優しい。土のう袋のもとになるプラスチックの袋は、世界中のどこでも20円から30円で調達できる。1メートルの道を直すのにかかる費用は約500円。これはアスファルトを使った道路舗装方法の約20分の1だという。

道路補修断面の様子

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「「土のう」が「do-nou」になる日」の著者

武田 安恵

武田 安恵(たけだ・やすえ)

日経ビジネス記者

大学院卒業後、2006年日経ホーム出版(2008年に日経BPと合併)に入社。日経マネー編集部を経て、2011年より日経ビジネス編集部。主な担当分野はマクロ経済、金融、マーケット。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官