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「官僚叩き」をポピュリズムで終わらせないために

何が正しい官僚のあり方か、一緒に考えよう

2011年11月2日(水)

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 自らの知恵と努力で自らの組織をイノベーションして利益をあげていかなければならない企業人や、厳しい生活環境の中で懸命に日常を生きている国民が、その利益や収入の一定割合を賭場の胴元のように吸い上げ、税金として使う官僚たちに冷たく当たるのは仕方ない。企業人と官僚とでは、業務の内容も方法論も違っている。戦後社会は、企業が現実を担い、官僚が企業活動を進めるためのインフラ整備と法整備など、未来への地ならしを行ってきた。その結果、一般国民の生活も安定的に守られてきた。

吹き荒れる官僚バッシングの嵐

 その構造がバブル崩壊以後、狂ってきた。金融政策も、産業育成政策も、社会福祉政策も、教育政策も、官僚主導の政策がことごとく空回りしている。もちろんそれは政治の混乱と無力化による要因が大きい。失敗した政治家は選挙で鉄槌をくだせるが、官僚に対して国民は何も出来ない。そうした苛立ちが、今、日本全体に官僚バッシングの嵐となって吹き荒れているのではないか。反逆官僚が英雄視されるのも、その流れの一端だろう。

 官僚の天下りシステムは、日本が成長軌道を謳歌していた時代に作られた。それは公務員法に縛られた官僚たちへのインセンティブとして考えられたのだろう。優秀な人材が官僚にならずに一般企業へ流れてしまうことへの危機感があったのだ。しかし、日本社会が良く言えば成熟社会、悪く言えば坂道を転げ落ちる社会になった中で、高度成長時代の天下り(インセンティブ)システムを認める国民はいないだろう。

 僕は、個人的には尊敬出来る優秀な官僚たちを少数だが知っている。彼らは、公の立場を理解し、懸命に日本の未来社会の展望を描こうとしている。一方的な官僚批判は、彼らにとっては心外だろう。僕らは、彼らと一緒に、もう一度、官僚の役割と立場を見直し、考え直す必要があるのではないだろうか。本来、共同して日本を運営していくべき政治家と官僚と企業人と国民が、一方的な攻撃と知らぬ顔で無視している状況は、建設的でなく不幸なことだと思う。

ある夏の思い出

 僕は1950年の2月に東京の新宿で生まれた。団塊の世代の端っこにいる。小学校は6クラスあったし、1クラス60人ぐらいはいた。膨張する児童たちに学校などの施設が追いつかずに、小学校の時は学校にプールがなく、夏になると、隣の小学校のプールを借りに行くというありさまだった。社会が成長するにつれて学校の施設も充実してきたが、僕の小学校にプールが出来たのは、卒業した次の年であった。

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「「官僚叩き」をポピュリズムで終わらせないために」の著者

橘川 幸夫

橘川 幸夫(きつかわ・ゆきお)

デジタルメディア研究所代表

1972年、音楽雑誌「ロッキングオン」創刊。78年、全面投稿雑誌「ポンプ」を創刊。その後も、さまざまな参加型メディア開発を行う。現在、阿佐ケ谷アニメストリート商店会会長、未来学会理事などを勤める。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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