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商社の“夏”は終わるのか

第2四半期決算に見えた欧州発の暗雲

2011年11月11日(金)

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 まさに“絶好調”の様相を呈してきた大手総合商社の業績の雲行きがにわかに怪しくなってきた。ギリシアをはじめ、欧州各国の財政危機に始まる世界景気の先行き不安から、各社は業績見通しに対して、軒並み慎重姿勢をとる。

 業績そのものへの影響は現時点では限定的と言える。ここでの影響と言えば、東日本大震災後の株安によって、保有する上場株式など有価証券の評価損が発生した点だろう。既に大手商社の収益源は輸出入や商品取引による、いわゆる「口銭」から事業会社への投資へと移行しており、商社というよりも投資会社としての色合いが強い。例えば三井物産の場合、評価損が2011年9月中間期で360億円のマイナスを計上している。

 むしろこの間、大震災の影響で原油や天然ガスを中心とした資源・エネルギーの需給がひっ迫し、市場価格の高騰が商社業績にプラスに働いた面が大きい。三菱商事の小林健社長は「当然、高値に乗じて利益を出すようなまねはしなかった」としたうえで、「4~5月は油価が相当な高値にあった」と説明している。海外事業が好調に推移したこともあり、おおむね上期業績は前年同期を上回るペースだった。

資源価格急落の衝撃

 問題は下期以降だろう。大手3社の当期純利益を上期実績と下期見通しで比較すると、三菱商事が2457億円に対して2043億円。三井物産は2273億円に2027億円。住友商事は1515億円に985億円となり、いずれも下期予想の慎重さがうかがえる。

 最大のリスク要因はなんといっても資源価格だ。ここ数年の旺盛な資源需要を背景に、総合商社は資源・エネルギーの権益確保に巨額の資金を投じてきた。事実、ここまでは新興国需要などに裏打ちされた資源価格の高騰によって、多くの商社は利益の6~7割を資源・エネルギー分野で稼ぎだしてきた。

 しかし、9月末にこうしたトレンドが一変する。欧州の財政問題への懸念から、資源価格および資源国通貨が急落を始める。景気後退局面においては信用度が高かった金ですら、その例外ではなかった。リーマンショック以前のような実需を上回る投機資金が流入するという傾向は弱かった分、市況軟化のペースは比較的緩やかだが、ギリシアを筆頭に欧州問題に解決の道筋が明確に見えない限りは、大きな懸念としてくすぶり続けることになる。

 今後の資源価格の推移について、各社首脳の見方はそれほど悲観的なものではない。

 「(リーマンショック前後のような)急激な右肩上がりも暴騰もなくなり、安定的な実需に支えられる」(丸紅の朝田照男社長)

 「大きな下落が起こることもないだろうし、起きても長続きすることはない」(住友商事の加藤進社長)

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