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医者だけで医療はもたない

ITを使いこなせばTPPも怖くない

  • 伊藤 正倫

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2011年11月15日(火)

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 「日本で医療環境が最も整っている都道府県はどこでしょう?」――。

 こう問われて、東京都と答える読者は多いはずだ。東京には最先端の医療設備を備える大病院は多い。当然、高い技術を持った医師が集まる。

 厚生労働省は2010年6月、国内で必要とされている医師数が、実際の勤務医をどれだけ上回っているかを調査した。それによると、日本全体で勤務医が約16万7000人いるのに対し、必要な医師数は約19万1000人。倍率にして1.14倍という数字が出た。

 これを都道府県別でみると、東京都が1.08倍と最も低い。勤務医の母数が大きいため、不足する医師の実数は多いが、割合で見ると日本で医療環境が一番整っていると言える。これに対し、最も高いのが岩手県の1.40倍。次が青森県の1.32倍となっている。大都市と地方の格差が医療でも鮮明になっているということだろう。一般的なイメージ通りの調査結果と言える。

 しかも、地方では中心都市に人口が集中している。それ以外の過疎地域では、病院通いが1日がかりということも珍しくない。そして過疎地域の住人の多くは、本来なら病院を最も身近に必要としている高齢者である。

 日本はただでさえ医師が足りない。経済協力開発機構(OECD)の2009年データによれば、人口1000人当たりの医師数は2.1人。加盟国の平均が3.1人で、日本より少ないのは韓国などわずかだ。

 国は財政難でこれ以上病院を建てる余裕はなく、そもそも過疎地の勤務を希望する医師は少ない。これは構造的な問題で、地方の医療崩壊を防ぐ手立てはもはやないと考えるのが普通だろう。しかし、本当にそうだろうか。「医者が対面で診察する」というこれまでの常識を疑ってみると、新たな可能性が見えてくる。

 日経ビジネスでは10月10日号で、「ニッポンの稼げる技術100」と題した特集を掲載した。その中で、「ネット活用の遠隔医療システム」を取り上げた。その遠隔医療の実践で、おそらく日本で最先端を走るのが香川県だ。

香川では県内約90の病院をネットワークで結び、効率的な医療に取り組む

 前述した勤務医と必要医師数の倍率では、香川は1.19倍。全国平均の1.14倍を上回っている。中でも、瀬戸内海の島嶼部で医師不足は深刻だ。

 その1つ、小豆島にある内海病院では、医師不足をIT(情報技術)で補う試行を続けている。看護師が、心臓病などで寝たきりの高齢者の自宅を訪問し、ネット経由で病院にいる医師に容体を伝え、指示を仰ぐのだ。

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