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顧客に「営業妨害」とまで言われたリクルート

ホテル・旅館が公取委に排除命令を申し立て

2011年11月16日(水)

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 リクルートが宿泊予約サイト「じゃらんnet」の集客力拡大に向けて、急ピッチで進めた大手SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)「フェイスブック」の活用策に、同サイトを利用するホテル・旅館が「待った」をかける異常事態が起きている。

 利用者に周知徹底しないままフェイスブック上にホテルや旅館の「公式ページ」を一斉公開している――。リクルートのこうした手法に「強引だ」と不満を募らせた国際観光旅館連盟近畿支部(大阪市)が、これまでリクルートと結んでいた契約そのものについて「営業妨害につながる条項があり、独占禁止法違反に当たる」として、代理人の弁護士を通じて公正取引委員会に排除措置命令を出すよう申し立てたのだ。

 従来ならば、宿泊予約サイトの集客増につながる取り組みは顧客であるホテル・旅館にとってもメリットがあったはず。それが今回、双方の利害が対立したのはなぜか。同連盟側の主張などを基にその理由を探ると、リクルートに対する鬱積した不信感が浮かび上がる。

無断で「公式ページ」を開設

 じゃらんnetの約款の中で、同連盟が特に問題視しているのは、ホテル・旅館から提供された情報をリクルートが外部サイトやパンフレットなどに自由に転載できることを定めた条項だ。

 リクルートはこの条項に基づき、じゃらんnetの写真や文字情報などを転載する形で今年7月1日からフェイスブック上に各施設の「公式ページ」(以下、FBページ)を開設した。対象となった約1万6000軒のホテル・旅館には公開の前日にファックスで通知しているが、FBページの開設についての同意を得ることはなかった。

 FBページの開設そのものは無料だったため、大半のホテル・旅館にとっては歓迎すべき取り組みだったかもしれない。ただ問題は、この時点ですでに自らの努力でFB上やインターネット上に宿泊予約が可能なページを公開しているホテル・旅館があったことだ。ホテル・旅館のページとリクルートが作成したFBページが一時的に並存し、予約客を奪い合う構図になってしまった。

 リクルートが作成したFBページであっても、ホテルが自主作成した宿泊予約サイトに消費者を誘導することができれば問題はなかった。ただ、約款にはじゃらんnet以外の宿泊予約サイトの利用や宣伝を禁止する条項があり、FBページからリンクが張られていたのはじゃらんnetだけだった。

 申告書によると、じゃらんnet経由で予約があった場合、ホテル・旅館側はリクルートに対して宿泊代金の8%を報酬として払うことになっている。このため一部のホテル・旅館から「フェイスブックの閲覧者をじゃらんnetに誘導して報酬を得ようとするものだ」との批判が高まり、リクルートはすべてのFBページを一時閉鎖しなければならない事態に陥った。

コメント4件コメント/レビュー

目の前の一人一人のお客さんにおもてなしする接客業に比べて、リクルートの対応は拙速・手抜きという感が否めませんね。連絡もしてないって・・・■この手の商売はリピーターがあって初めて事業継続が成立します。だからお客さんが嫌気を差す様なモラル低下を何より嫌います。リクルートのやり方はモラルハザードを引き起こすきっかけに十分なるものですね。(2011/11/17)

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「顧客に「営業妨害」とまで言われたリクルート」の著者

白石 武志

白石 武志(しらいし・たけし)

日経ビジネス記者

日本経済新聞社編集局産業部(機械グループ)、京都支社、産業部(通信グループ、経営グループ)を経て、2011年から日経ビジネス編集部。現在は通信、半導体、家電業界などを担当する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

目の前の一人一人のお客さんにおもてなしする接客業に比べて、リクルートの対応は拙速・手抜きという感が否めませんね。連絡もしてないって・・・■この手の商売はリピーターがあって初めて事業継続が成立します。だからお客さんが嫌気を差す様なモラル低下を何より嫌います。リクルートのやり方はモラルハザードを引き起こすきっかけに十分なるものですね。(2011/11/17)

そもそも「手数料8%が高額」となぜ弁護士が主張しないのか不思議。10年前は7%だったと思うのだが。(2011/11/17)

宿泊代の8%は、高すぎるだろう。濡れ手に泡に近いぼろもうけではないか。旅行代理店の権益も阻害しそうであるが、旅行代理店からのクレームは無いのだろうか。なぜかこの企業体質が好きになれないのは私だけか。公取委には是非お灸をすえてもらいたい。(2011/11/16)

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