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福島で勃興する「再エネバブル」

お手本はドイツの港町、ブレーマーハーフェンにあった

2011年12月16日(金)

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 再生可能エネルギーを福島県復興のシンボルにしたい――。

 東日本大震災後、霞が関周辺を取材していると、こうした声を聞く機会に何度となく遭遇した。福島県は、東京電力・福島第1原子力発電所事故による甚大な被害に苦しんでいる。津波と地震からの復興に加え、原発へのアンチテーゼという意味を込めて、福島復興に再生可能エネルギーを盛り込みたいという思いがあるようだ。

 実際、「福島を再生可能エネルギーの聖地に」と国内外から多くの人や企業が押し寄せている。例えば、電気自動車(EV)メーカーの米テスラモータースの創業者兼CEO(最高経営責任者)でもあるイーロン・マスク氏。今年7月に福島県相馬市を訪れ、相馬市に大規模太陽光発電所(メガソーラー)を寄贈することを明らかにした。

 数々のプロジェクトが立ち上がるなか、最大規模を誇るのが福島県沖に巨大ウインドファームを作ろうという国家プロジェクトだ。既に政府は、第三次補正予算で125億円を計上。かつて、再生可能エネルギーのプロジェクトに、これほどの金額の予算がついたケースはない。

福島県沖で建設計画が動き出した浮体式洋上風力発電(写真提供:東京大学)

過去最大の国家プロジェクトが登場

 具体的には、福島県の沖合30~40km、水深が100~200mのエリアに、プカプカと水面に浮かぶ「浮体式洋上風力発電」を複数基、建設する。この、「浮体式」がポイントだ。

 現在、世界の主流は、海底に風車を固定する「着底式洋上風力」で、欧州で巨大プロジェクトが目白押しだ。一方、福島で建設しようとしている浮体式洋上風力は次世代型。実物大の浮体式洋上風力は、ノルウェーが2009年に立てた1基しか存在しない。つまり、福島のプロジェクトが実現すれば、世界最大規模の浮体式洋上風力のファームとなるわけだ。

 福島の風力発電プロジェクトにかかわる東京大学の石原孟教授は、一気に次世代型の風車を複数基建てる意味を、こう説明する。

 「風車というのは、本格導入が始まってから約10年で、風況が良く事業採算性が見込める場所に建て尽くされる。これは、欧州の陸上風車や、いままさに建設ラッシュが起きている着底式洋上風力を見れば明白。日本の風車メーカーが世界でイニシアティブを持つためには、今から着底式をやるだけでは不十分だ。次世代の浮体式を世界に先駆けて手がけることで、競争力が増す。しかも、コスト度外視で実証機を1基だけ作るというのではなく、事業化を見込んで複数基を建設するウインドファームであるべきだ」

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「福島で勃興する「再エネバブル」」の著者

山根 小雪

山根 小雪(やまね・さゆき)

日経ビジネス記者

日経コミュニケーション、日経エコロジーを経て、2010年1月から日経ビジネス記者。エネルギーを中心に、自動車や素材など製造業を担当する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官