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「銀行から電話です、『口座残高がマイナスになりました』」

キャッシュフロー地獄脱出作戦その1・在庫管理とコスト削減

2012年1月12日(木)

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 「口座残高がマイナスになりましたよ」。

 銀行からこんな電話が掛かってくることは弊社では珍しくない。キャッシュフローが常に厳しく一切の余裕がないのだ。

 なぜ余裕がないか。資本金ゼロで起業し、そのまま自転車操業を続けており、すべてコストをオペレーションプロフィットで賄っているからだ。

 コストの支払いがプロフィットの確保より先になると、口座残高がマイナスになってしまう。支払いと売り掛け回収にずれが生じる理由は前回説明した(「このキャッシュフロー地獄、いつまで続くの?」)。

 残高マイナスの連絡が銀行からあるたびに、最高経営責任者(CEO)である主人、最高財務責任者(CFO)である私、つまり夫婦の個人口座から、いくらかのお金を会社の口座に移し、その場をしのぐ。会社に余裕がないのだから、私達の貯蓄もほとんどないに等しい。胃が痛むばかりである。

 2006年に創業してまもなく、地元ラスベガスのカジノが主要な固定顧客になり始めた時から、弊社の急成長は始まった。2007年に売上高100万ドル、2009年に500万ドル、不景気に突入してからも500万ドルの年商を維持している。だがキャッシュフロー問題が解消しないので、これをなんとか改善しようと色々な策を考え、実行し続けている。

 当たり前だが、在庫管理の徹底とコスト削減の極限化、税金対策、銀行からの借り入れ、投資家探しまで、一通りのことはやってきた。今回は在庫管理とコスト削減について書いてみる。

夫婦2人の記憶力で在庫を管理

 事業が成長すればするほど在庫管理とコスト削減の難易度が上がる。起業して実際に事業を動かしてみて、ようやくこの真理を実感した。

 仕入れと受注の内容を完全にマッチさせて在庫ゼロを維持する。これが事業を開始した当初のコンセプトだった。余分に仕入れる資金もなく、余分に仕入れた商品を保管する倉庫スペースもないに等しい。仕方なしの選択だった。

 これでは事業の成長に限界が出てくる。顧客の多くから「今週末、単価5ドル程度の商品が2000個必要になった。何とかしてくれ」というリクエストが頻繁に入るようになった。応じるには在庫を抱えなければならない。

 在庫増は仕入れリスク増であり、倉庫スペース増大を招く。固定費が増えるからマネージャグリング(いわゆる資金繰り)の難易度が上がる。とはいえ、できる限り顧客のニーズに応えていかないと、もらえるはずだった注文が入らなくなってしまう。

 そこでクローズアウト商品に目を付けた。生産を終了した商品や店を閉めた小売業から出てきたもので、もっぱらブローカー業者によって売り買いされている。業者が毎日のように膨大な量の商品を紹介してくるので、その中で価格と内容がともに良い商品があった場合、売り上げがまだたっていなくても買い叩いて仕入れることにした。

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「「銀行から電話です、『口座残高がマイナスになりました』」」の著者

上田 尊江

上田 尊江(うえだ・たかえ)

Artform LLC CFO

マネジメントコンサルタント、オンライン証券会社の創業、海外企業の日本参入支援など手がけた後、2006年より渡米、TransAction HoldingsおよびartformのCFO。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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