「記者の眼」

「ドコモ、半導体参入」のワケ

空洞化の回避に、日韓メーカーを結集させる

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2012年1月17日(火)

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 キャリア(通信会社)がいよいよ産業の王座から転落し始めた――。2011年の国内携帯電話市場を振り返ると、こんな見方ができるのではないか。

 よく知られているように、かつて日本のキャリアはそれぞれに端末メーカーやソフトウエア会社、コンテンツプロバイダー(CP)などを従えて、各社独自の製品・サービス開発を手がけてきた。「iモード」や「おサイフケータイ」、「写メール」、「着うた」などはその代表例だろう。

 こうしたキャリアを頂点とする繁栄の構図を一変させたのは、スマートフォンの急速な普及だ。米アップルや米グーグルなどのグローバルプレーヤーが技術革新を担うようになり、市場が国内に限られるキャリアは、次第に主導権を失っていった。 

 ソフトバンクモバイルに続き、2011年10月からKDDI(au)もアップルの人気スマートフォン「iPhone」の販売に参入したことは、こうした「キャリアの凋落」の流れを決定付けた。両社は端末やサービス面で独自色を打ち出すことが難しくなったばかりでなく、販売台数やデータ通信の料金設定などについてもアップルに主導権を明け渡したとみられるためだ。

「ガラパゴス」は絶滅の危機に

 「電電ファミリー」と呼ばれた時代から強大なキャリアの傘の下でビジネスを展開してきた日本の通信機器メーカーは、キャリアと利害が衝突するような製品・サービスを開発する意欲が乏しいと言われている。そして「頼みの綱」のキャリアが主導権を失えば、OS(基本ソフト)や端末、アプリ配信プラットフォームなど携帯電話に関わるさまざまな産業が空洞化するのは避けられない。

 国産の技術にこだわり、独自の進化を遂げた日本の携帯電話産業が「ガラパゴス」と揶揄されたのも今は昔。今後はアップルやグーグルなどの「外来種」に駆逐され、国内には「固有種」がほとんど残らないという事態さえ現実のものになりつつある。

 そして、2012年は日本の携帯電話産業が、こうした空洞化の流れに懸命に抗う年になるのではないか。その先駆けとも思えるニュースが、2011年12月27日、国内キャリアで最も自前の研究開発(R&D)にこだわるNTTドコモから発表された。

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