• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

一体改革が抱えるもう1つの不安

政治と労組と公務員…安逸の連鎖が改革を止める

2012年1月24日(火)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 これほど分かりにくい「対立」というものはないのではないか――。

 年替わり6人目の宰相、野田佳彦首相のクビをも左右しかねない社会保障と税の一体改革。消費税を2014年4月に8%、15年10月に10%に引き上げ、財政再建を進めるとともに、年金の受給資格期間短縮や、パート労働者の厚生年金、企業健康保険組合への加入拡大など社会保障の機能維持、強化を図るとするが、これほどの大改革の帰趨を決めるカギが今は肝心の中身にない。

 国民に負担を強いるなら政と官がまず身を切るべき、というわけで「衆院議員定数の80議席削減」に「公務員人件費削減など行政改革」を間に置いた与野党にらみ合いの構図の成り行きこそがカギなのだが、これがなんとも見えにくい。

 ことに分かりにくいのが公務員人件費削減を巡る対立である。民主党は、東日本大震災の復興財源に充てる税外収入5兆円の一部として既に昨年6月、一般職国家公務員の給与を2012、2013年度の2年間、平均で7.8%引き下げる法案を提出している。

 これに対して自民、公明両党は、昨年9月の人事院勧告で示された公務員給与0.23%の引き下げを実施した上で一般職国家公務員の給与を平均7.8%引き下げるべきだと主張する。

 表から見れば、結局は7.8%の引き下げ。経済効果はほぼ同じに見える。しかし、細部にこそ真実は宿る。本当の対立点はそこにある。1つは、民主党が給与引き下げ法案と同時に、国家公務員に労働協約締結権を付与する法案を出したことであり、自民党がこれに反発したのは知られるところ。

コメント3件コメント/レビュー

私企業従業員の賃金と比べて公務員給与が高いから公務員給与は引き下げて当然だという論調そのものがおかしくはないか?現在、私企業の多くはほとんど税金も賃金も払わずに利益を内部留保として溜め込んでおり、不況とは無関係に労働者の分け前は下がる一方となっている。逆に、零細企業のほとんどは赤字経営を余儀なくされているが、この原因は上述の黒字企業が強制する「コストカット」が原因だ。この流れを正しいものとして、さらに推し進めるべきだと言うのか?それでは、結局「賃金を払っていない」黒字大企業だけが一人勝ちする超格差社会を肯定していることになる。「高給の公務員」vs「薄給の会社員(私たち)」という安易な分断の論理は耳障りはいいが、この分断の先にはすべての労働者の賃金カットしか待っていない。(2012/01/24)

「記者の眼」のバックナンバー

一覧

「一体改革が抱えるもう1つの不安」の著者

田村 賢司

田村 賢司(たむら・けんじ)

日経ビジネス主任編集委員

日経レストラン、日経ビジネス、日経ベンチャー、日経ネットトレーディングなどの編集部を経て2002年から日経ビジネス編集委員。税・財政、年金、企業財務、企業会計、マクロ経済などが専門分野。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

私企業従業員の賃金と比べて公務員給与が高いから公務員給与は引き下げて当然だという論調そのものがおかしくはないか?現在、私企業の多くはほとんど税金も賃金も払わずに利益を内部留保として溜め込んでおり、不況とは無関係に労働者の分け前は下がる一方となっている。逆に、零細企業のほとんどは赤字経営を余儀なくされているが、この原因は上述の黒字企業が強制する「コストカット」が原因だ。この流れを正しいものとして、さらに推し進めるべきだと言うのか?それでは、結局「賃金を払っていない」黒字大企業だけが一人勝ちする超格差社会を肯定していることになる。「高給の公務員」vs「薄給の会社員(私たち)」という安易な分断の論理は耳障りはいいが、この分断の先にはすべての労働者の賃金カットしか待っていない。(2012/01/24)

「主に恩恵を受けるのは50代の中高年だが、組合員が多いのはこの年代であり、若手には相対的に少ない。」→要は数なんですね。下手したら政治家よりも役人の数が多いから改革が出来ないんじゃないですか?でも、それ、「なんて封権社会?」ですね。武士よりもお代官様の方が偉いって、それが行過ぎたために血なまぐさい幕末維新に繋がったんだろうし、悲惨な第二次大戦に繋がったのをもう忘れていますよね。反省する気ないですよね、官僚って。(2012/01/24)

興味深いタイトルですが、突っ込みが不足し、読む立場からすると期待外れになります。このタイトルでより詳細な取材と再度の掲載を期待します。(2012/01/24)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

リクルートは企業文化そのものが競争力です。企業文化はシステムではないため、模倣困難性も著しく高い。

峰岸 真澄 リクルートホールディングス社長