「特集「3・11〜Year Since」」

記者の眼

決算ショック!もう「円高・海外需要減」を言い訳にするのはやめよう

「復興期待」以前に問われる生き残る力

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2012年2月9日(木)

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 東日本大震災からあと1カ月程度で丸1年になる。未曾有の混乱で下振れした日本の景気は目先、復興需要による回復期待が根強い。だが、超円高や欧州・新興国の景気減速で落ち込む外需を補うには及ばず、今年前半の持ち直しは不透明だ。

 内閣府は来週13日、2011年10〜12月期の実質GDP(国内総生産)を発表する。市場の予想では、2四半期ぶりのマイナス成長になりそうだ。日本経済新聞社グループのQUICKがまとめた市場予想の平均であるQUICKコンセンサスマクロによると、成長率は前期比0.4%減、年率換算で1.4%の減少が見込まれる。

 これは外需の下押し圧力がさらに強まったことが背景にある。1ドル=77円前後の円高が継続し、輸出企業は為替採算面で厳しい状況が続いている。財政危機が叫ばれて久しい欧州の需要も低迷。1月のユーロ圏の景況感指数は昨年12月まで10カ月連続で前月を下回っていた。1月は11カ月ぶりに前月比で上昇したが、戻りは鈍い。日本のエネルギー輸入の増加もあり、2011年の貿易収支は31年ぶりの赤字に転落した。

 景気を支える経済効果として、これまでのように外需に頼ることができない一方、大震災からの復興需要が一縷の望みとなっている現況は、足元でほぼ出揃った昨年10〜12月期の企業決算にも映し出されている。会社が目標とする通期の業績見通しの水準に対し、直近の実績がどの程度まで達成できているかを示す進捗率を見るとわかりやすい。

企業決算、陸運業・食料品は好調

 SMBC日興証券は、東京証券取引所の株価指数であるTOPIX500を構成する企業について、発表ピーク日だった1月31日までで業種別に進捗率を集計した(下グラフ参照)。営業利益ベースでは、陸運業が97.5%と最も高かった。2番手は食料品の89.9%。分析を担当した同社株式調査部の伊藤桂一チーフクオンツアナリストは、「年末に物流が活発化しやすい季節要因はあるものの、震災の復興に伴い、食料品などの消費が東北地方で増えた」と解説する。

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