「記者の眼」

オバマ、グリーン産業育成に四苦八苦

支援企業の破綻続けば、大統領選にも悪影響

  • 細田孝宏(ニューヨーク支局)

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2012年2月14日(火)

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 「仏の顔も3度まで」というが、相手が政敵なら厳しく批判するのは当然のことだろう。

 1月26日、米国のリチウムイオン電池メーカー、エナワン(Ener1)が米連邦破産法11条の適用を申請したと発表した。同社は電気自動車(EV)向け電池を生産しており、子会社のエナデルが米エネルギー省から1億1850万ドルの資金援助を受けていた。

 金融危機の発生後、バラク・オバマ政権は米国の再生可能エネルギー産業を強化するために、10年間で1500億ドルもの大金を投ずることを決めた。新興の環境関連企業だけでなく、電気自動車を開発・生産するフォード・モーターや日産自動車など、国内で操業する内外の大手企業も対象に、補助金や融資保証を与えている。

破綻続きは「偶然じゃない」と共和党

 新たな産業育成と雇用の創出を目指した政策だったが、狙い通りには行っていない。昨年8月、5億3500万ドルの融資保証を与えていた太陽電池メーカーのソリンドラが行き詰まり、破産法の適用を申請した。エネルギー省は「支援先の企業がすべて成功するとは限らない」との声明を出したが、10月に蓄電装置ベンチャーのビーコンパワーが破綻。こちらに与えていた融資保証枠は4300万ドルだった。

 相次いだ経営破綻を前に野党共和党などから、「補助を決めるに当たって適切な審査をしているのか」という疑問の声が出ていた。エナワンの破産法申請がさらに続く形となり、政権に対する不満が高まっている。トムソンロイターによると、共和党のクリフ・スターンズ下院議員(フロリダ州選出)は次のように批判している。

 「破産1つなら珍しい出来事(fluke)かもしれない。2つなら偶然(coincidence)とも言える。だが、3つになればそれはもうトレンド(trend)だ」

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