• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

ギリシャ危機はもはや問題ではない

今後注意を払うべきはインフレ動向だ

  • クレム・チェンバース

バックナンバー

2012年2月29日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 ユーロ危機問題は、解決などしていないように見える。アテネでは暴動が続き、あらゆる政治的プロセスにおいては、様々な怒りや思いが錯綜している。

だが、今、目を向けるべきはギリシャ問題などではない。

 こう言うと、「そんなはずはない」とか不謹慎な発言だと思うかもしれない。だが、ギリシャがもはや大した問題でないというのは明白だ。

動かなくなったユーロ相場が意味するもの

なぜかといえば、ユーロの相場は何週間もまったく動きがないからだ。

 中国がユーロを支援しようがしまいが、ギリシャで暴動によって歴史的な建物に火がつけられようが、ユーロの相場はほぼ動いていない(※)。一体これが何を意味しているのか――。それが重要な問題だ、と言いたい。

※欧州連合(EU)は2月21日のユーロ圏財務相会合で、EUと国際通貨基金(IMF)によるギリシャ向け第2次金融支援について合意した。ユーロの対円相場で見ると、ユーロは合意が危ぶまれていた2月1日には99.66円と100円を切るところまで落ちたが、合意以降、2月24日には108.27円まで戻している。ユーロ対ドルで見ると、ただ、2月頭の1.32ドルから2月24日でも1.34ドル、ユーロ対ポンドで見ても、2月頭の0.83ポンドから2月24日でも0.84ポンドと大きくは動いてはいない。筆者は、ユーロ対ドル及びユーロ対ポンドを指して、相場が動いていないと指摘していると思われる。

 私は、投資のアドバイスをする際、その人にまずトレーダーに「価格は上がっているのか、下がっているのか」を聞けと助言している。つまり、価格の変動を見れば、個人の投資家であろうと機関投資家であろうと、彼らが現状をどう見ているか分かるからだ。価格が上がっていれば楽観的になるし、下がっていれば悲観的になるものだ。

 欧州の政策当局が出席する会議の内容について、一般の投資家が情報を得ることは難しいが、大手の投資家ならほぼ確実に重要な情報は入手している。そのことを頭に入れて、改めて今のユーロの動向に目を向けて欲しい。

 現在のユーロの価格を見れば、ギリシャ債務危機がもはや問題の本質ではないことが分かるはずだ。つまり、ギリシャは債務不履行(デフォルト)するのかという点について、市場は「ギリシャは絶対にデフォルトしないと分かっている」か「デフォルトしても関係ない」と思っているのだ。

今のユーロはあらゆる事態を織り込み済み

 今のユーロの価格は、あらゆる事態を想定し、それらをすべて折り込んだうえで弾き出されたもので、正しい水準にあると言える。

 市場がこれまで心配してきたのは、ギリシャの債務危機問題をきっかけに欧州各国の銀行に対する信用が失われ、それがドミノ現象となって、ほかのユーロ圏国家の信用不安問題へと波及していくことだった。

 しかし、米連邦準備理事会(FRB)も欧州中央銀行(ECB)は既にしっかりと手を打っている。こうした事態が発生しないように、銀行向けに無条件で資金供給を大幅に拡充している。

コメント0

「英国人投資家クレム・チェンバースの世界経済斜め読み」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

トップ自らが矢面に立つことで、問題は次第に収束していきました。

佐々木 眞一 日本科学技術連盟理事長、トヨタ自動車顧問・技監