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「日本一所得が低い県」に学ぶ国内サバイバルのヒント

高知・ネッツトヨタ南国の「全員社長」経営

  • 飯山 辰之介

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2012年3月1日(木)

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 高知県が2月に発表した県民経済計算によれば、2009年度の同県の一人当たり県民所得は201万7000円だった。これは前年最下位だった沖縄を抜いて全国ワーストだ。

 「ここを本拠地にする企業は少ないし、工場もほとんどないからね。仕方ないんだよ」。東京から取材に訪れた記者に、市内で営業するタクシー運転手は寂しそうに呟いた。2010年にNHKが大河ドラマ「竜馬伝」が放映すると、暫くは全国から観光客が高知に殺到した。だがその姿も今はめっきり少なくなったという。取材の途中で坂本龍馬ゆかりの地、桂浜を訪れたが、人はまばらで波の音ばかりが響いた。タクシー運転手のため息が思い出された。

 「高知で商売する企業は、さぞかし厳しく苦しい戦いを強いられているだろう」。そんな思いに捉われながら、記者はトヨタ系列の自動車ディーラー、「ネッツトヨタ南国」を訪れた。

クルマが1台も置いてないカーディーラー

ネッツトヨタ南国、高知本店。カフェやホテルのラウンジのような店内に、車は1台も並んでいない。

 同社は約300社ある日本全国のトヨタ販売会社の中で顧客満足度1位を連続で達成しており、ユニークな経営で顧客満足や従業員満足を高めている企業として知られる。その特異な経営については、『日経ビジネス』2010年1月25号に描かれているので、参照して欲しい。

 車は消費者にとって安い買い物ではない。県民所得が最低の高知県であれば、なおさらだろう。だが記者の予想は裏切られた。同社の横田英毅会長は「震災などで今年度は大変だったけれども、業績は好調」と言う。

 低迷する地域経済の中にあって、なぜ同社は好調を維持できるのか。そこには日本企業が国内で生き残るヒントがあった。

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