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iPhoneの作り方

米スタンフォード大学が始めた「驚異の授業」

2012年3月21日(水)

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 「混沌が活力を生み、新しい価値を創る。そんな場を作り続けたい」

 日経ビジネスには、「旗手たちのアリア」というコラムがある。ある人物の半生を徹底的に取材し、その考えや生き方を通して、物事の本質を紡ぎ出していくという、記者にはやりがいのある企画だ。そのコラムで、昨年、私は佐賀県武雄市長の樋渡啓祐氏を取り上げた。1カ月ほどの取材期間を通して、特に印象に残っているのが、冒頭の言葉だった。

 佐賀県の西部に位置する武雄は、人口10万ほどの地方都市である。ごく一般的な、地方自治体に過ぎなかったのが、2005年の樋渡氏が市長に就任して以降、全国の注目を集めるユニークな政策を連発する活気ある自治体に変貌していく。

 世間の耳目を集めた政策の数々は、記事をご覧いただければと思うが、重要施策の1つをここで紹介する。それは、ツイッターやフェイスブックのアカウントを武雄市職員に持たせることだ。市長公認の職員によるソーシャルメディア利用は、おそらく前代未聞だろう。しかも今では、ソーシャルメディアを通した広報活動を推進する「フェイスブック課」もある。市長自身もほぼ毎日、これらのツールを活用して情報発信を続けている。

 「フェイスブックやツイッターを使うと、普段は知らない情報や、考えもしなかった提案が次々と飛び込んでくる。今の立場で自分の意見を表明すると、異論も多いけれど、それがいい。外からの刺激や風圧によって、摩擦が生まれ、それが新たな活力につながる」

 樋渡氏は、従来の武雄市にはない考え方を持つ人や企画など、地域にとって異質のモノをあえて取り込み、価値観が凝り固まった市役所の組織を外部から変えようとしている。

 そうした考えや想いが、冒頭の言葉には凝縮されている。画一的な価値観の人間が集まっても、新しい発想やアイデアはあまり出てこない。むしろ、自分とは全く異なった考えや思想の人間が集まり、色々な摩擦がある方が、活力が生まれる。

 就任から約7年が経ち、樋渡市長の異質を取り込む施策は、成果をあげつつある。前例踏襲主義が染み付いていた市職員の意識は変化し、彼らから次々とユニークな施策のアイデアが自発的に飛び出すようになった。

 なぜ、こんなエピソードを紹介したかというと、これが世界共通の「物事の本質」だということを、全く別の取材で経験したからだ。

コメント2件コメント/レビュー

日本も産業界でなく大学でやるべきでしょう。さもないと益々使えない大学生を生産することになる。それはダメでしょう。(2012/03/21)

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「iPhoneの作り方」の著者

蛯谷敏

蛯谷敏(えびたに・さとし)

日経ビジネス記者

日経コミュニケーション編集を経て、2006年から日経ビジネス記者。2012年9月から2014年3月まで日経ビジネスDigital編集長。2014年4月よりロンドン支局長。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

日本も産業界でなく大学でやるべきでしょう。さもないと益々使えない大学生を生産することになる。それはダメでしょう。(2012/03/21)

中国のiPhone工場でまた自殺、会社が「念書」書かせた直後(フランスAFP通信)iphoneは、中国人13歳少女が時給48円、13時間労働で作っているそうです。本コラムのタイトルを見て、てっきり「中国人奴隷iPhone工場の作り方」を教えてくれるのかと思っていました。ちょっと残念です。(2012/03/21)

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