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団塊は組織人としての自分を自己否定できるか?

老人ニートにならないための定年後の幸福論

2012年4月4日(水)

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 団塊世代は良くも悪くも戦後社会の推進力であり、その影響力があまりに強いので、戦後社会が終わり、次の社会の模索が始まっていても、いつまでもその存在感が消えないようだ。団塊世代についての論はたくさんあるが、団塊世代本人が書くとうぬぼれ気味の自慢話になっているのが多く、下の世代が書くと感情的な否定のものが多い。団塊世代について、正確な理解が足りていないのではないかと思う。

つるんで遊ぶという感覚が底流に流れている世代

 団塊世代とは、戦争が終了した1947年から1949年までの3年間の世代を指す。わずかそれだけの年数の世代なのであるが、その量的人口爆発は、とてつもない影響力を社会に与えた。僕は1950年生まれだが、2月の早生まれなので、学年的には団塊の世代と同じに過ごした。小学校では学級は6組まであり1組の人数は60人を超えていた。中学校の時はK組(12組)まであった。教室はぎゅうぎゅう詰めであり、僕らより一年下の学年は、ずいぶんと教室が空いてるような気がした。

 これだけの人数だから、学内の人口密度も高く、いろんなグループが出来て、それぞれにリーダーが生まれた。学校が終わると個人で遊ぶ子は少なく、学校のいずれかのグループか、地域のガキ大将グループと一緒に遊ぶことになる。小さな組織のリーダーや一員になる訓練が出来ていたと思う。僕が生まれて育ったのは新宿区の四谷だが、小学校の時は、グループで麹町の日本テレビに遊びに行ったり(当時は電波塔があって展望台まで登れたのだ)、赤坂の弁慶橋の方にザリガニを取りに行ったり、新宿や銀座に冒険旅行みたいな感じで遊びに行っていた。家族といるか友だちと遊んでいる時間が圧倒的に多かったような気がする。仲間を組織して、つるんで遊ぶという感覚は、団塊世代の底流に流れているような気がする。

学生運動時代に鍛えた力によって企業で出世した人も

 団塊世代の評価として「行動的」「自己主張が強い」「社会批判的」などと言われる。確かに、中学生の時にビートルズを聞き、大学時代は学生運動の中心にいて、社会に出てもさまざまな領域で活躍する個人がいたことも確かである。しかし、それは全体の量が多いから、行動的で個性的で社会活動をした人間も多いというだけで、大半がそうだと言うわけではない。中学生の時にビートルズやストーンズを話題にする人間は少なかったし、高校生の時にビートルズが来日したのだが、社会現象としては話題になったが、ビートルズのアルバムを聴いていたのは少数だったと思う。その頃の知り合いで武道館のライブに行った者はいなかった。僕はチケットの入手法が分からず、武道館の門の前まで行って騒いでいた。

 団塊の世代はみんな学生運動に走って暴れてたような雰囲気があるが、団塊の世代の大半が、学生運動をやっていたら革命が起きていただろう。一部とは言わないが、あくまで全体のパイが大きいから、学生運動をやった人間も前後の世代からすれば圧倒的に多いということになる。多くはノンポリと言われていた非政治的な人たちであり、彼らは大学を卒業して企業に就職していった。また学生運動のリーダーは、ドロップアウトした人も多かったが、学生運動時代に鍛えられた組織指導力や論争突破力によって、あるいは組織の枠内で自分の注目度を高めライバルを蹴落とす陰謀技術によって、企業組織においても組織管理者として出世した人も少なくない。学生運動は本来の敵を見失い、組織内抗争や外部組織との内ゲバによって、陰謀や裏切りが横行したが、それは、団塊世代の学生運動上がりの政治家たちに、今でも見られる。

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「団塊は組織人としての自分を自己否定できるか?」の著者

橘川 幸夫

橘川 幸夫(きつかわ・ゆきお)

デジタルメディア研究所代表

1972年、音楽雑誌「ロッキングオン」創刊。78年、全面投稿雑誌「ポンプ」を創刊。その後も、さまざまな参加型メディア開発を行う。現在、阿佐ケ谷アニメストリート商店会会長、未来学会理事などを勤める。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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檜山 敦 東京大学先端科学技術研究センター 講師