• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

社長、中国メディアで自社を目立たせる方法があります!

セブン銀行安齋会長の超アナログなプレゼン

  • 坂田 亮太郎(北京支局長)

バックナンバー

2012年4月16日(月)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 中国市場の重要性が高まるにつれ、日本企業が中国で記者発表会を開催する頻度が格段に増えてきた。市場としての魅力を高めている中国で、新たに始める新事業や期待の新製品を少しでもアピールしたいとの思いから、社長が自ら中国に乗り込み、会見に臨むケースが最近は少なくない。だが、そんな供給者側の熱い思いとは裏腹に、受け手側の中国メディアの反応は余りよろしくないのが実情だ。本稿では、その原因を考えてみたい。

 最大の原因は、当然のことながら「言葉」に起因する。今や流ちょうに英語を話す経営者も増えてきたが、中国語を話せる人はまだ数えるほどしかいない。必然的に通訳を介しての会見となる。まず、これがうまく行かない原因となる。責任は通訳にあるのではない。話す側にある。事務方が用意した発表原稿を社長がワンパラグラフごとに読み上げ、続けて、事前に翻訳してあった中国語訳を通訳が読み上げる。こんな“学芸会”のような催しが毎週のように、中国のどこかで繰り広げられている。

 私は記者席に座って周囲の中国メディアの様子を毎回観察しているが、メモを取っている記者はまずいない。理由は簡単だ。記者会見が終わると、先ほど社長が読み上げた原稿と中国語訳がCD-ROMに入って渡されるからだ。ご丁寧な会社になると、ほとんど記事として使えるような“原稿”を用意している場合もある。それをコピーアンドペーストして、適当に語尾を変えれば、記事は一丁出来上がりとなる。

 こうした経緯で作られた記事がメディアの中で大きな扱いを受けることはなく、読者に対して強い印象を残すこともほとんどない。私はこのサイクルを傍目で眺めながら、毎度深いため息を付いている。関係者の苦労を思うと、やりきれない思いを抱かざるを得ないからだ。

中国メディアが注目する日本企業は少ない

 私も組織に属する人間なので、社長を外国まで引っ張り出すことがどれだけ大変であることかは理解しているつもりだ。多忙を極める社長の日程を確保するために、本社の関係部署に根回をして、発表資料を取りそろえ、会見が終わった後に社長をお連れする高級レストランまで予約しなければならない(あるいはその後も・・・)。それだけ膨大な手間をかけたのに、その結果がベタ記事扱いでは費用対効果が余りにも悪すぎる。

 ここで、おそらく日本ではあまり認識されていないことを述べなければならない。日本企業の中で、「この会社の社長が来るんだったら会見に行きたい」と中国メディアが思うような会社は僅かしかないという事実だ。客観的に見て、おそらく上位10社だと思う。絶対に、上位100社ではない。日本でどれだけ有名な会社や経営者であっても、一般の中国人はほとんど知らない。逆の立場になればすぐに分かるはずだ。あなたが会社名と社長の名前を知っている外国の企業がいくつあるだろうか。

 「うちの会社は日本を代表するような大企業ではないし、社長だって中国語がしゃべれるわけじゃない」――そんな99.9%の会社はどうしたらよいだろうか。これは社長本人にしか解決することはできない。つまり、社長の個性を発揮した内容で勝負するしかない、ということだ。

 曲がりなりにも、社長であるあなたは自身の才覚で会社のトップにまで上り詰めた人だ。親会社から子会社に落下傘で落ちてくる外様社長も少なくないが、それだって親会社で実績があったからこそ子会社を任されたわけだ。あなたにはこれまでの社会人としての経験、経営者としての哲学、そして中国市場に対する熱い思いがあるはずだ。それを自分の言葉で、率直に語れば、必ずや中国メディアの関心を惹きつけられるはずだ。少なくとも事務方が用意した建前だらけの発表原稿よりは、ずっと発信力があるはずである。

コメント0

「記者の眼」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

大量陳列、大量販売というのがある程度限界にきているのかなと思います。

松﨑 曉 良品計画社長