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人が集まる「本屋」の価値を活かせ

『「本屋」は死なない』の石橋毅史さんと激論【1】

2012年4月24日(火)

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橘川:ごぶさたしています。石橋くんは2011年10月に『「本屋」は死なない』を発行されて、昨年の出版関係者の忘年会などでは、どこでもこの本のことが話題になってました。

石橋毅史(いしばし・たけふみ)
1970年東京都生まれ。日本大学芸術学部卒業後、出版社勤務を経て1998年新文化通信社入社。2005年から「新文化」編集長。2009年退社。

石橋:読者層のはっきりしない本を書いたんだろうな、と思います。基本的には書店の現場にいる人間の物語ですが、まだ枠組みもないような仕事の在り方とか本を届ける方法を考えながら進んでいくから、読む人の立場や考えによって受けとめ方も違うみたいです。

橘川:ターゲティングされない読者に対して書くというのは、本来の出版の在り方ですよね。著者がまず書きたいことを書いて、それを読んでくれる人が読者になるというのが正しい。読者設定して本を出すマーケティング出版なんてくそくらえだ。

石橋:言い方は乱暴だけど(笑)、おっしゃっていることはラディカル(根源的)ですよね。本を書いている間、「読者に阿(おもね)らないこと」と書いた紙を、机の前に貼っていました。

 記者の時は、なるべく読みやすく、一読して伝わるように書くことを心がけていたのですが、その習性を少し捨てて、理解されないことも恐れないようにしないといけないと思ったんです。捨てきれたともいえないし、今は「読者に阿らない」だけでは違うかな、とも思ってますが。

橘川幸夫

橘川:石橋くんとは「新文化」の編集長だった頃からよく会っていて情報交換していました。業界紙の編集長というのはその業界の表も裏も知り尽くしていながら、実は、書きたいことを一番書けない立場なんですよね。スポンサーが全て業界関係者だから。

 そのストレスからか、何度も辞めたいと言っていて、そのたびに「辞めるな」と言ってたのですが(笑)辞めてしまい、しばらく消えていたのでどうしてるかなと思っていたら、この本が登場した。素晴らしい本で、一気に読んでしまいました。

「業界に向けて書きたいことがなくなった」

石橋:書けないことがある、というストレスはなかったんです。それより、業界に向けて書きたいことが自分にはもうない、という問題のほうが大きかったですね。

 僕が橘川さんの存在を知ったのは2000年のことで、教えてくれたのがやっぱり「本屋」だったんですよ。東京・市ヶ谷のロンブックスという、今はもうないんですけど小さな書店があって、そこの店長が、当時でたばかりだった橘川さんの『21世紀企画書―日本型インターネットの可能性』を「これはいい本だ、大事に売りたい」と言っていて、そこで買ったんです。

 読んでみると、メディアとか世の中についてそれまで思ってもいなかった話が多くて、言葉の一個一個が刺激的だった。で、それはその店長とも、どこか通じるんです。店の運営を持続し、一方で常に世間を哀しみの目で見つめている(笑)。そして、何か従来とは違う指標みたいなものを探している。そういう本を一冊一冊、丁寧に並べている本屋でした。

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「人が集まる「本屋」の価値を活かせ」の著者

橘川 幸夫

橘川 幸夫(きつかわ・ゆきお)

デジタルメディア研究所代表

1972年、音楽雑誌「ロッキングオン」創刊。78年、全面投稿雑誌「ポンプ」を創刊。その後も、さまざまな参加型メディア開発を行う。現在、阿佐ケ谷アニメストリート商店会会長、未来学会理事などを勤める。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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