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右腕となってくれる人を採用する、部下を解雇するスキル

36歳までに社長になるための10個の道具【第2回】

  • 今井 隆志

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2012年4月27日(金)

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 あなたが新規ビジネスを立ち上げるため、責任者として海外に赴任することになったとしましょう(話をわかりやすくするために、ここではとりあえずインドネシアとしておきます)。最初にやるべきことの1つは、自分の右腕になってくれる営業統括チームリーダーの採用です。さてどうやって行いますか?日本国内での採用だったら、「そんなの人事部に電話して、『次長クラスの人間をひとり探しておいて』と電話すればいいだろう!」となりそうです。一般的な日本企業であれば、「次長」といえば、どの位の年齢でどの位の経験スキルを要求されているか想像できるからです。

 しかし、インドネシアに行って人を探すとなると、問題はそう簡単ではありません。あなたは、人材募集の広告に応募してきた人のインテリジェンス・レベル、経験、人柄、健康状態などを測って採用する責任を一人で負わないといけないのです。いろいろな人種や宗教の方を相手に、必要なスキルを持った人を採用するのは想像以上に大変なことです。

 グローバルなスタンダードで動く企業の社長やマネージャになるということは、この例と全く同じ状況にあると考えてください。人事権は基本的にラインの責任者にあって、人事部にはありません。人事部はあくまで人事的なアドバイス、手続きを行うサービス機関にすぎません。いわばボス(上司)は部下の生殺与奪の権利を持っているといってもいいでしょう。しかも、ラインの責任者には各部署の損益の責任を持つことが普通であり、部下の給与を決めることもボスの権限になります。

 この強い権限の裏側には、パフォーマンスの悪い部下は自分の責任で改善させる、もし改善されなければ解雇するという義務が伴います。このプロセスは、日本よりも人の出入りが激しいと言われる海外の企業であっても、大きな痛みを伴います。ちなみに海外の企業だからといって、いとも簡単に首を切るということはありません。日本人は、この点について誤解が大きいように思います。多くの海外の企業においても、同じ企業に勤続20年、30年という人も大勢見かけます。

人を採用する

 1996年に、私は外資系企業の香港にある豪州アジア地区マーケティング本部に赴任しました。新たに設立された部署でしたので、まずやるべき事は直属の部下の3名の採用でした。当初、右も左もわからない環境で、私が社内に向けて出した公募になかなか応募がなく、正直辛かったことを憶えています。今、香港の現地採用のスタッフの目線で考えてみれば、どのような経歴やバックグラウンドを持っているのか分からない日本人の下で働くことに躊躇するのは当然だと思います。最終的には、今でも友人関係の続いているとても優秀な部下を採用することができましたが、この経験から学んだことは次のようなことです。

 自分のビジネスに貢献できる人を上手に採用するには、採用しようとしているポジションの「ミッション」(やるべき事、目標)と、必要とされる「コンピテンシー」(能力)をはっきりさせ、それらを基準として、候補者の能力を測ることが重要です。そうすることで、いろいろな人種や学歴、育った環境の違いなど、複雑に絡み合った人材マーケットの中から、最も適した人を間違えることなく採用することができます。

 では、どのように基準を明確にすればよいのでしょうか。
 まずは、「ミッション」を書き下ろすことです。「売上目標を達成する」といった漠然としたものではなく、「どのマーケットに対してどういう手法でアプローチし、どういう売上、利益をあげる」といった具体的なものであることが重要です。当たり前の事のように見えて、自分が何を求めているか、部下にはっきり伝わっていないことや、部下に優先順位が理解されていないことも少なくありませんが、こうすることで、あなたが部下に何を要求しているのかをはっきり示すことができます。

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