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「あと10分遅れたら母子ともに助かりませんでした」

緊急出産、1人で子育て、そして日々のキャッシュフロー管理

2012年5月15日(火)

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 毎晩9時前後、子供がようやく寝てから、隠しておいたノートパソコンを取り出し、電子メールをチェック、その日の入金額を確認し、翌日の出金先を決める。

 毎日のキャッシュフロー管理だけだから1、2時間程度で終わる。CFO(最高財務責任者)である私の日々の業務はこれだけと言っていい。よほどの用事がない限りオフィスや店舗には出かけない。

 CFOとしてやりたい仕事は限りなくある。だが、まもなく2歳になる子供が起きている間は面倒を見るので手一杯、仕事は本当に何もできない。CFOの仕事として何を残すか考えた結果が、毎日の入出金管理だった。

 ノートパソコンを隠してあるのは子供から守るためだ。子供の目の前でパソコンを使っていると即、横取りされ破壊される。これまで私のパソコンを2台、CEO(最高経営責任者)である主人のパソコンを1台、合計3台を壊された。

 これ以上の損害を食い止めようと、子供の手が届かず、目が向かない高いところに隠し、子供が寝るとこっそり取り出している。はっきり言って面倒だが、本原稿を書いているこのパソコンはまだ新しいので死守しなければならない。

1歳児の奴隷と化した日々

 本連載の題名は『資本金ゼロで年商500万ドル』となっている。私が主人と一緒に米国ラスベガスで経営している中小企業の悪戦苦闘をお伝えしてきた(これまでの連載はこちら)。今回と次回、副題に付いている『“ママCFO”の奮闘記』をお届けする。

 2010年5月末、私は長男を出産した。この出来事は私の人生と考え方を大きく変えた。出産後1年あまりは、子育てに追われる日々、というより1歳児の奴隷と化していた。

 妊娠、出産、子育て、すべてにわたって想像していた事態とは異なり、面食らうばかりだった。雑誌などを通して見る妊婦や赤ちゃんを抱えたママは幸せ一杯で微笑んでいる。とても美しく苦労のかけらも見せていない。

 現実は違った。妊娠してから出産の日まで、めまいが続き、車酔いを休みなしに8カ月間、味わっているようだった。

 予定日より1カ月も早く陣痛が来て緊急に帝王切開をするはめになった。子供とともに家に帰ったものの、期待していた主人の助けは諦めざるを得ず、初めの1カ月間だけ、急きょ渡米してくれた母の助けを借り、子守、家事、仕事のバランスをなんとか保とうとした。

 母が日本に戻ってからは地獄かと思うほど辛かった。子供はアトピー持ちで対応に追われ、体力の限界を超えて子守と家事、仕事をこなし続けた。この間、子供と2人きりで家にこもりきりになったため、精神面でもぎりぎりだった。

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「資本金ゼロで年商500万ドル」のバックナンバー

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「「あと10分遅れたら母子ともに助かりませんでした」」の著者

上田 尊江

上田 尊江(うえだ・たかえ)

Artform LLC CFO

マネジメントコンサルタント、オンライン証券会社の創業、海外企業の日本参入支援など手がけた後、2006年より渡米、TransAction HoldingsおよびartformのCFO。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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