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トキが東京の空を埋め尽くす

「そっくり博士」の遺言と夢

2012年5月18日(金)

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 最近の小誌に登場する「顔」を見て、クスリと笑ってしまうことが続いている。日経ビジネス4月30日号「社長の発信力ランキング」で掲載された、ある2代目社長は、先代である父親と瓜ふたつ。血が繋がっているので、当たり前といえば当たり前だが、どこか面白い。

 また「旗手たちのアリア」で取り上げられた動物園の園長は、一緒に写真に写ったゾウと同じような顔立ちをしていた。こちらは言うまでもなく、血は繋がっていない。

 「人の顔」は、人生そのものだと思う。

 さて今年のゴールデンウィーク、私はあるニュースを懐かしい想いで見ていた。日本で36年ぶりに、野生のトキにヒナが生まれたという話題だ。

 トキは2003年、国産最後のトキが死去し、一旦は絶滅。しかしその後、中国からやってきたつがいの繁殖に成功し、この10年近くで200羽以上のトキが誕生した。そして、2008年から野生に還す放鳥が行われ、その個体が今回、卵をふ化させたのだ。すでに5羽が確認され、順調に育っているという。将来、トキが、ハトやカラスのように、ごくありふれた鳥になる日も遠くはないかもしれない。

 さて、私が佐渡島を訪れたのは10年前のことだった。トキ保護センターの元センター長・近辻宏帰さん(故人)に取材するためだ。会うなり、吹き出しそうになった。あまりにもトキにそっくりだったからだ。広いおでこ。真っ白な髪。円で澄んだ瞳。とんがった鼻。日本産最後のトキ「キン」を「ちゃん付け」で呼びかけている近辻さんは、親子ではないかと錯覚するほどだった。常にトキと「会話」し、トキの世界に入り込むうちに、近辻さんは次第にトキと同化していったのだろう。

在りし日の近辻さん(佐渡トキ保護センターで)(写真:時事通信)

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「トキが東京の空を埋め尽くす」の著者

鵜飼 秀徳

鵜飼 秀徳(うかい・ひでのり)

日経おとなのOFF副編集長、浄土宗僧侶

京都市景観市民会議委員(2016年)、佛教文化学会会員。 1974年生まれ。成城大学文芸学部卒業後、報知新聞社へ入社。2005年日経BP社に入社。日経ビジネス記者などを歴任。2016年4月より日経おとなのOFF副編集長。浄土宗僧侶の顔も持つ。正覚寺副住職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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