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グリーンランドが示す商社の危機感

過去最高益で見えてきた自信とリスク

2012年5月23日(水)

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 「グリーンランドについて、どう思う?」

 ここ最近の商社業界のエネルギー幹部の茶飲み話で、こんな話題が飛び出している。北極海航路の本格整備が現実味を帯び始めたことで、天然ガス開発の新たなフロンティアとして、グリーンランドが浮上しているのだ。

 一見荒唐無稽にも思える話題だが、どうやら、単なる冗談として片付けるのは拙速なようだ。欧米の資源メジャーも、グリーンランド周辺のガス・油田開発に積極的な姿勢を示しているとされる。いずれにしてもこのテーマは、資源高を背景に急速に業績を伸ばしてきた商社業界のビジネスモデルが、岐路に立たされていることを象徴する。

「非資源」部門でも好調が目立った

 2012年3月期、東日本大震災やタイの大洪水、欧州の財政危機という厳しい外部環境の中で、大手商社の多くは過去最高益を叩き出した。不安定な世界景気とは裏腹に、原油をはじめとする資源・エネルギー価格は高止まり。「川上インフレ、川下デフレ」とも言われる商品市況の利ざやを稼ぐ形で、商社業績も押し上げられた。

 ただし、2013年3月期はこの様相が一変する。依然として火種がくすぶる欧州情勢や米国と中国という大国の緊縮財政によって、商品市況は高止まりから調整局面に向かうとの観測から、三井物産や伊藤忠商事は通期で減益を予想する。

 「資源に依存している間は、経営者の目はうつろだ」とある商社首脳は漏らす。原油、鉄鉱石など、現在の商社業績を支える主要な資源は、これまでの高い収益性の代償として、短期的にそのボラティリティー(変動性)のリスクを顕在化させつつある。

資源部門の好調の陰で育ってきた「非資源」部門

 資源依存型の事業モデルが岐路に立たされる一方で、2012年3月期から潮目が変わりつつあるのが、いわゆる「非資源」部門の業績だ。

 5月10日、決算説明会に臨んだ三菱商事の小林健社長の表情は、不透明な世界経済情勢とは裏腹に、いつになく晴れやかだった。

 「非資源でこれだけ伸びることができたことで、我々の会社は自信を持つことができた」

 同社の2012年3月期の連結純利益は4538億円。資源・エネルギー部門の収益力の高さはなお健在だったが、このうち1631億円を非資源部門が稼ぎ出した。「昔は利益全体でも300億~400億円だった」(小林社長)ことから鑑みても、その水準の高さがうかがえる。

 この傾向は三菱商事に限らない。12年3月期の非資源部門を見ると、伊藤忠は1595億円で、利益全体の52%、住友商事は1646億円で同66%。資源部門の不調がより際立つ13年3月期の場合、丸紅は連結純利益で過去最高の2000億円を見込み、このうち62%を非資源で稼ぐ計画だ。

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