• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

「フクシマの花を使ってほしい」

震災が変えた敏腕カメラマンの生き方

2012年5月24日(木)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 東北地方で撮影があると、福島県郡山市在住の野口勝宏カメラマンに依頼することが少なくありません。福島県猪苗代町生まれの52歳。子供の頃からカメラが大好きで、中学の頃から泊まり込みの撮影旅行に出かけていたほど。大学在学中にはプロカメラマンに師事し、そのまま1982年にフリーフォトグラファーとして独立しました。腕の良さは折り紙付き。東北地方ならどこでもOKというフットワークの軽さも、メディア業界の人間にしてみればありがたいところです。

 このコラムで野口カメラマンのことを取り上げたのはなぜか。それは、彼が始めたプロジェクトを多くの人に知ってもらいたいと考えたからです。

 3・11の震災直後、野口カメラマンは福島県内の花の写真を取り始めました。それも、ただ花を撮るのではありません。クリエイターなどが素材として使いやすいように、すべての花に切り抜き加工を施しました。

 その切り抜きもプロの技が光ります。彼が撮った切り抜きの花は産毛まできれいに切り抜かれています。どのように切り抜いているかというと、植物の影を撮り、その影を切り抜いているとのこと。白い壁とカメラの間に花を飾り、花に光を当ててシャッターを切る。そのままの状態で、ライトを背景の壁に移し、影の状態の花を撮る。この2枚を重ね合わせることで、細部まできれいに切り抜くんだそうです。

 切り抜いた花は7500点を超えました。もちろん、震災復興用途であれば無料で利用できます。「これだけの写真はほかにないと思います。ぜひ使ってみてほしいですね」。そう野口カメラマンが胸を張るだけのことはあって、切り抜かれた植物はどれも開花した瞬間の、漲るような鮮やかさと美しさを湛えています(詳しくはこちら)。

コメント0

「記者の眼」のバックナンバー

一覧

「「フクシマの花を使ってほしい」」の著者

篠原 匡

篠原 匡(しのはら・ただし)

ニューヨーク支局長

日経ビジネス記者、日経ビジネスクロスメディア編集長を経て2015年1月からニューヨーク支局長。建設・不動産、地域モノ、人物ルポなどが得意分野。趣味は家庭菜園と競艇、出張。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

リストラなどつらい経験もありましたが、多くの山に登ったことで、別の景色が見えやすくなりました。

吉田 秀俊 VAIO社長